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天才調合師の魔法薬には事情がある!  作者: 幻想桃瑠
★・・・・・・・★*☆*★【第五章】★*☆*★・・・・・・・★
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第十四話 クルーエル大臣の目覚め

 クリストファー王子をネコのぬいぐるみで目覚めさせた後、芽々はクルーエル大臣の部屋を訪れていた。


「う……」

「お目覚めになりましたか?」


 芽々がそう言うと、クルーエル大臣が顔をこちらに向けた。


「芽々さん……? 芽々さんが私を……?」


 クルーエル大臣は、驚いて口元を押えている。


「い、いえ、このネコの――」


 ネコのぬいぐるみでチュッとしたんですが……!

 芽々は、正直に告白しようと思った。

 しかし、クルーエル大臣は、ハッとしたように片手を上げてそれを阻止した。


「いや! 何も言わなくて構わない!」

「は……?」


 そう答えたクルーエル大臣は、明らかに誤解しまくっている。


「これは、事故だ! よって、ノーカウントだ!」

「い、いや、あの!?」


 芽々は、ちゃんと説明しようと思って、ネコのぬいぐるみをクルーエル大臣の目の前で踊らせた。


「これで、私と芽々さんの取引がゼロになると思ったら大間違いだ!」

「わ、分かってますけど!」


 芽々はムッとした。いや、それより、誤解を解かないと……!


「だ、だが、芽々さんが私を起こしてくれたことは感謝している……!」


 クルーエル大臣は、まだ動揺しきっているようだった。

 あ、あのぅ……。この、ネコのぬいぐるみが見えませんかね~……?

 芽々は、クルーエル大臣に見えるように、ネコのぬいぐるみを彼の目前で踊らせてみた。


 しかし、クルーエル大臣は、頬を染めてすっと目をそらした。

 もしかして、この人、照れまくっているのだろうか。

 か、カユイ……! 胃の中をくすぐられているような感じがする!

 完全に誤解してるけど、私はこのカユさにもう限界だ……!


「では、私はこれで……!」


 芽々は、カユイ空気に耐えれずに、クルーエル大臣の部屋を早々に退室したのだった。


 クルーエル大臣の誤解が解けたのは、それから数日後のことだったという――。


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