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happybirthday
「Happybirthday?」
いつも、不幸だった。
なんで、私だけ? 答えのない問いをなげつけるのは何回目だろう。
煌びやかな洋服。可愛い靴。それから愛情。私と同じ年頃の少女たちが持っているものを、私は持っていなかった。
ため息が出る。星も隠れた暗い夜。
そんな夜に紛れ、突然現れたウサギの青年は、怪しげな笑みを浮かべて私を見る。
『君の人生、やり直してみませんか? 新しいあなたをあげましょう』
手を取るのも、取らないのもあなた次第。
差し伸べられた手を私はゆっくりと握ってーーーー。