表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

憧れのデート

 待ち合わせは、午前十時ちょうどに、足裏マッサージ『おいしいキリンレモン』だった。華月は『何だか変わった場所で待ち合わせだな』と思ったが、それ以上気にはしなかった。権三郎さんを待たせてはならない、と思い十時十五分前にはそこへ行き待合室にいた。

 ところが、すぐに華月の番がまわってきてしまった。

「四十分コースですか?それともクイック二十分コースですか?」

 四十分コースは、足がちょっときつそうだ。でも、「四十分コースは割安になっています。」と店の人が奨める。

 華月はどうしようかと迷ったが、彼が来たらやめればいいと思い、ちょっと足裏マッサージしてもらうことにした。


――とっても気持ちいい……。


 すっかり健康の源を取り戻したころ、「お客さん。携帯が鳴ってますよ。」とマッサージ師さんが言った。


――きっと権三郎さんだ!


 電話に出ると、やっぱり権三郎だった。

「華月。おまえ、何やってるの?」

「はい?」

「待ってるんだけど。『喫茶キリンレモン』で」

「えええ?!」

 華月はさっそくドジをかましてしまった。

「ごめんなさい。私……。どう償ったらいいのか」

「昼飯オゴッてくれれば許そう。腹減ったから」

 二人で御徒町駅前のステーキハウスで食事をしてから、権三郎は華月を競馬場に誘った。そこでたくさんのお金を使い、華月はたっぷりとデートを楽しんだ。そのあと、パチンコ『出るぞ出るぞ』でまたたっぷりと遊んだ。そして、宝くじをたっぷり買って願をかけた。最後に英会話教室に行き、体験教室で英語の勉強をした。

 あまり一般的なデートコースではなかったが、とにもかくにも生まれて初めての、デート体験、そして遊び歩き体験を華月は無事修了した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ