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闇竜と騎士団  作者: 山﨑
124/292

124話

それはグラナルド建国前の事。

後にグラナルド王国初代国王と呼ばれる男がまだ街の長を名乗っていた時代。


街を中心に様々な部族が合わさり少しずつ大きくなってくると、どうしても問題が起こる。

その一つが食事に関してだった。


複数の部族が集まり同じ仕事をしていても、昼食にはそれぞれが散って行き自分の食べたいものを食べる。

屋台が多数出ている通りに出掛けては、各々食べたい物を食べる。だが、皆が食べるのは自身が食べ慣れた物ばかり。中々他の部族が食す物に手を出せずにいた。


そんな中、各部族の長が集まり晩餐を共にする話が持ち上がる。

しかし、行われたそれは晩餐会とは言えない光景だった。


各部族の長は自身の部族で作られた料理を持ち込み、ただその場で食事を共にしただけとなったのである。

同じ食事を皆で摂る事は出来ないだろうか。街の長がそう考えるのも自然な事だった。


そこで考えたのが、各部族から自慢の逸品を持ち寄り自身の部族以外に投票する料理大会。

生きるために必死だった時代では想像も出来ない催しだが、北と西の大きな街を併合した今なら出来る、と街の長が強く推した結果通った催しだった。


これが現在の収穫祭になるのである。







「面白そうな事をしているな。」


当時まだ話し方が固かったヴェルムが街の長の手元を覗いて言う。長の手には一枚の羊皮紙が。そこに書き込まれていたのは、料理大会についての詳細だった。


「おぉ、友よ。お主も参加するか?」


嬉しそうに誘う長はすっかり忘れている。己が保存食を渡しそれを大喜びで食べた巨大な黒竜が目の前の人物だという事を。


「良いのか?しかし私は料理などした事はないが。見た事はある。故に出来るのではないかと思うのだが。」


そう言われて思い出した長は慌ててヴェルムを止めに入る。が、全てが遅すぎた。もう興味を持ってしまった。


「…なら友よ。友には一つ頼みたい事がある。」


長は諦めた。だが、転んでもタダでは起きない。ヴェルムを最大限利用することにしたようだ。


「ふむ。なんだ?」


「君には、各部族全てが好む料理に挑戦してほしい。今回の大会は自身の出身以外の料理に投票する形になるが、現状はただの好みとは言い難いだろう。よって、どの部族にも関係ない者が作る全ての部族に向けた料理を考えてほしいのだ。勿論、強力な助手をつける。頼めるか?」


「…なるほど。大会はいつだ?」


「初めての事もある。それに材料もな。だから二月後、秋になってからにしようと思う。今は食材も腐りやすいからな。」


ヴェルムは真剣な表情で頷き、偶々近くを通りかかったセトを巻き込んで助っ人の元へ向かう。







「その助っ人が料理長か?」


「そうだよ。いやぁ、初挑戦の時はこれでもかと怒られたよ。」


「そりゃおめぇ、闇竜だから包丁で傷なんかつかないって分かってっけどよぉ。見るからに危ねぇ使い方してるの見るこっちの身にもなれってんだよ。」








「あぁ?おめぇが?全部族が食える料理を?なぁに甘えた事言ってやがる。初心者が出来るもんじゃねぇよ。」


最初にかけられた言葉は拒絶だった。だが、ヒト族と交流を始めてから今まで、興味の向いた事は全て手を出して経験してきた。

今回の料理もヴェルムの興味が向いたのだから、ここで引き下がるという選択肢は無い。これっぽっちもだ。


そんな想いを乗せた漆黒の瞳でジッと見つめれば、その男はウッと言葉に詰まった。

別に威圧したわけでもない。だが、ヴェルムの瞳には決して引かない決意が見えていた。


「…わぁったよ。で?どんな料理にしようってんだ?」


諦めてどんな料理にするかを聞き始めた男に、しかしてヴェルムとセトはきょとんとした表情を返した。

ヴェルムらと共にここまで来ていた長は、これを見て頷き踵を返す。それで我に返った男の叫び声が建物に響いた。


「おい!まさかこいつらド初心者かっ!なんてもん押し付けてやがる!おい!帰ってこい!」








「料理長、昔から変わってねぇな。」


「そうなんだよ。今も昔も賑やかだろう?」


「まさかド初心者を料理大会のためって連れてくるとは思わねぇだろうが!料理舐めてんのかってなるところだろぉが!」









「まぁ、いい。で?どんなもん作りたいとかねぇのか?」


色々と諦めがついた男はドカッと椅子に座り、右足のくるぶしを左足の膝に乗せ、右膝に肘を置いてヴェルムたちに聞く。

ヴェルムとセトの二人は顔を見合わせた後、真剣な表情で考え始めた。


そんな二人を眺めながらため息を吐いた男は、強制とはいえ受けた仕事はキチンと全うするつもりのようだ。

どの部族が何を売りにしているか、などの情報を逐一告げている。

二人はそれにまた頷きながら、何が入っていてどういう料理が良いかを考えていく。


最終的に纏まったのは、バリエーションを準備出来るように考えられたメニューだった。


「ほぉ?まぁ確かにこれなら上手くいきそうだわな。北西の部族がこれに似たシチューってやつを作ってるのは見た事あるぞ。この辺りは遊牧民族が多くてな。家畜の乳やらを使った料理が多いからな。」


ではこれを試作しよう、という流れになる。当然だ。

思いの外すんなりいきそうだな、などと考えていた男に現実を突きつけられるのはこの後の事だった。







「おい!まずは手を洗えっていってんだろうが!…あ?浄化魔法?しらねぇよなんだよそれは!」


「野菜を洗えっつってんのに何でこんなデカい桶がいるんだよ!」


「手!手が危ねぇ!左手は猫の手だっ!」


「…にゃぁ。」


「声じゃねぇよ、手だっつってんだろぉがぁ!」


「冗談ではないか。」


「こっちは冗談じゃねぇよ!おい、執事!どうなってやがる!」


「いやぁ、我が主人はお茶目なものでしてなぁ。ほっほ。」


「なんなんだ、こいつらはぁ…!!」




なんだかんだ言いつつも試作を作り上げていく三人。そもそも闇竜であるヴェルムの基本能力は高いため、教えればすぐに覚えて吸収していくヴェルムの指導は後になればなるほど楽だったと男は言う。最初は地獄だったが、とも。







「ヴェルムは凝り性だからな。切り方一つ取っても、やれ何センチだ、何ミリだって五月蝿そうだな。」


「私も最初それが気になってね。でもこの男が…」


「そんなもん初心者が気にしてんじゃねぇ!」


「ほら、ね?」


「あぁー、情景が目に浮かぶわ。」









「よぉし。後は北西の部族がよく使うチーズをかけて終わりだ。オーブンに入れるぞ。」


この街の名産となった焼き物は、耐熱容器として人気である。それを工房から数点貰ってきたヴェルムは、その皿に試作を入れて思い描いた料理を作っていた。


オーブンに入れて数分。チーズがトロリと溶けたら完成である。

熱いから、と取り出しを拒否されたヴェルムは大人しく椅子に座りオーブンをジッと見ている。

見た目は二十代ほどの青年で、ひどく整った顔つきのヴェルムがソワソワしている姿を見ると、色々と怒鳴って喉が痛くなってきた男も何だか嬉しくなってきてしまうのは何故だろうか。


「あちぃぞ。気をつけろ。」


オーブンから出てきた料理は、まさにチーズの塊、だった。

初めて作った料理が創作故に、こんなものか、などと考えている男とは裏腹に。ヴェルムは大変お気に召さないようだった。


「見た目が美しく無いな。」


「左様ですなぁ。やはりチーズの上に何かあった方がよろしいかと。」


「西の街で食べられていたピザとやらを真似したのだが…。あれは美しかった。何故だ?」


「あれはチーズがもっと少なく、下の具材が見えておりましたからなぁ。これはチーズの下も白い故、薄くしても結局同じになりそうですな。」


「確かに。ならば色がある野菜を入れればどうだろうか。」


「良いですなぁ。確か、家畜の飼料に使われているコーンという野菜があったはず。あとは薄い赤の人参なども良いかもしれませんな。」


あれこれ勝手に言う二人に、とりあえず食ってみろと男が声をかけたのは数秒後の事。まずは見た目よりも味だろうが、という言葉を飲み込んだのだから、それは自身の喉のためか、それとも二人に何を言っても無駄だと悟ったのか。本人のみぞ知る。









「あ?その料理ってまさか…。」


「そう。君が思い浮かべているそれだね。」


「まじか。ヴェルムたちが作ったもんだったのか。俺はあれ結構好きだ。中のホワイトソースもそうだが、チーズがたっぷりなのも良い。何より、店によって具材が違って色んな味が楽しめる。」


「そりゃ、後から色んな部族がアレンジしてたからな。最初はもっとシンプルだったんだよ。俺らがこれを出した時は会場が騒然としてなぁ。傑作だったぜ?」


「あぁ、あれは楽しかったね。いつしか料理大会ではなくて収穫祭になってしまったけど、偶に収穫祭の催し事として料理大会もあるみたいだからね。また出てみるのも楽しそうだね。」


「そん時はアズやらを巻き込め。俺は巻き込んでくれるなよ?おめぇらのお守りは二度と御免だからな。」


「ひどいな料理長。もうあんな騒動は起こさないよ。」


「喧しい!おめぇ、当日のたまねぎ事件を忘れたとは言わせねぇからな?」


「たまねぎ事件?なんか面白そうな話がまだ聞けそうだ。ヴェルム、紅茶のお代わりいるか?」


「ありがとう、もらうよ。」


「なにほのぼのしてやがる!おめぇが起こした事件だろうが!」


三人のお茶会はまだ終わらない。













試作は一週間ほどで出来上がり、料理ばかりもしていられないため忙しい日々が続いた。


料理を指導した男は、聞けば料理屋の店主だと言うではないか。

忙しいだろうに試作に手を貸してくれた事を感謝するヴェルムとは裏腹に、名乗りあった結果料理長と呼ばれるようになった男は複雑な想いを抱えていた。


確かに、一つ言えばそれを乾いた大地の如く吸収し、手本を見せればすぐにそれを模倣してみせる。

それはヴェルムだけでなくセトもそうで、包丁に関しては既に教える事などなくなった。


一度二人で料理長の店を訪れたが、その次の日は大変だった。


「あのスープに入っていた野菜の切り方は?」


「おめぇにゃ飾り切りはまだはえぇ。」


「ステーキにかかっていたスパイスはどういう調合を?」


「それもまだはえぇ。」


ひきりなしに飛ぶ質問に答えられるものだけ答えていく料理長はやはり面倒見が良いのだろう。

しかしそれでは目的の試作が始められない、と質問を打ち切ったのは良い思い出だ。…いや、苦い記憶か。




大会当日はよく晴れた日だった。

広場には多数の屋台が並び、その前が混雑せぬよう食事専用の場所も設けられた。


ヴェルムたち三人は、厳正なくじ引きの結果ヴェルムの運の良さが爆発した。なんと中央の一番目立つところである。

他部族からは既に怨嗟の目で見られているが、そんな事を気にするような者は一人もいない。

寧ろ、立地的に面倒だとすら思っている。


今回の大会に使用される容器は全てこの街の名産である焼き物である。勿論、皿を使わなくとも良い料理に関してはその限りでなく、しかし皿を使う屋台は洗い物をするスペースを作る事が出来ないため、食べた後客自ら洗い場に持って行くルールとなっている。

そのシステムの関係上、洗い場まで近い屋台は往復が楽だが、中央のヴェルムたちは一番遠かった。


「では洗い物は全て私が取りに行こう。こちらの器が無くなる前に行けばいいだろう?」


「あぁ?一度に運べる量なんざ大したもんじゃねぇんだから、ちょこちょこ取りにいかねぇと足りなくなるだろ。」


「あぁ、それなら我が主人が適任ですな。魔法で持ってくれば良いだけですので。」


「魔法?なんだ、皿を軽くすんのか?」


「いや、それも出来なくはないが、もっと簡単なものだよ。」


首を傾げる料理長をよそに、ヴェルムは自信を持って引き受けた。


「皿はまぁ、最悪手が空いたやつが行けばいいだろ。それより、パンは持ってきたのか?」


「えぇ、こちらに。今朝奥方に焼いて頂きましたからな。たっぷりありますぞ。」


セトが示したのは大量に焼かれたパン。焼きたての言葉がよく分かるほどいい匂いをさせている。


「いや、乾いてないとつかえねぇだろうが!どーすんだよ。」


「ん?あぁ、この通り。魔法を使って乾燥させるから大丈夫だ。」


「また魔法かい!」


賑やかな三人の屋台。周囲の屋台は張り切っているところと楽しもうという意気込みが凄いところに分かれる。

ヴェルムたちの屋台は優勝狙いだとどの屋台も思っていた。

まさか誰も思うまい。料理した事がないからやってみたい、という理由でここまで来たなどと。







「では料理大会の開始でーす!」


現在のように拡声の魔道具などないため、当時は係の者が時間になると広場で大声をあげて開始を告げていた。

客たちは一斉に目当ての屋台へ向かう。やはり出身部族以外に投票するシステムの関係か、自身の部族と友好があった部族の屋台に向かう者が多い。

そんな中、街長推薦、とデカく書かれた看板を掲げたヴェルムたちのテントには誰も近付いてこない。

そのため、ゆっくりと準備を進める事が出来た。


「おい、追加のホワイトソースを作り始めるぞ。さっき使った下処理済みの野菜はもう無いからな。こっからは一から作る事になるぞ。」


料理長がそう言うと、ヴェルムとセトは待ってましたとばかりに動き始める。

セトが野菜を洗い、ヴェルムが切る。料理長はホワイトソースの下に敷くパスタの準備だ。


まだ昼前のため、秋とはいえ気温は高めである。そんな関係もあって如何にも熱々な料理を出すこの屋台は見向きもされていなかった。









「よくそのメニューで大会出ようと思ったな。」


「大会は夜まであるからね。秋は急な冷え込みがあるから、勝負は夕方からだと思ったんだよ。」


「あぁ、なるほど。んで?たまねぎ事件は?」


「丁度これからだっつうの!おめぇが止めたんだろうが!」


「おっと。こりゃ失礼。」











その事件は唐突に起こった。いや、事件などいつも唐突に起こるものなのだろう。

少なくとも料理長にとってはそうだった。


急に後頭部に感じた痛みに、一瞬意識が飛びかける。何やら硬いものが後頭部に直撃したと思えば、数瞬遅れて激しい痛みが頭を襲う。

パスタを捏ねていた両手は直ぐに頭を触る事を許さず、混乱している内に後ろから声がかけられた。


「すまない。たまねぎが飛んでいった。」









「いや、どうやったらたまねぎが飛ぶんだよ。実は魔物だったか?」


「いやぁ、あれは悲しい事故だったんだ。」


「嘘をつくな!ありゃあ事故じゃなくて事件だろうが!」











何が何やらわからない料理長が振り向くと、そこには申し訳なさそうにするヴェルムの姿。セトなど口を押さえて向こうを向いている。肩が激しく揺れているため、おそらく笑いを堪えているのだろう。


「…何があった。…っつ!」


事態の究明よりも己の怪我の心配が必要か、しかし己がここを離れては初心者しかいない屋台になってしまう。

そんな事を考えていた料理長だったが、スッと近寄ってきたヴェルムが患部に手を添えると、ぼんやり温かくなったかと思えば痛みが消えた。

そしてその直後スッと涼しくなったかと思えば、首まで垂れていると感じていた血の感覚がなくなる。


一体どうした事だとヴェルムを見れば、ぎこちない笑みを浮かべて眉尻を下げていた。


「俺の頭に何が当たったって?」


再度問えば、ヴェルムの視線が料理長の右前を見る。そこには転がったたまねぎがあった。


とりあえず正座させた。







「なるほど?つまりあれはカチコチのたまねぎなんだな?で、どういう流れであぁなった?」


笑っていたセトも正座させられている。竜が二人で正座させられているなどと誰も気付かない。というか、客も来ない。


「たまねぎが目に沁みたのだ。」


ヴェルムがポツリと溢す。一瞬何を言っているか分からなかった料理長が、は?と言うとヴェルムはもう一度繰り返した。


「たまねぎが目に沁みたのだ。」


大事な事だ。二度でも三度でも言う。何故なら、事の発端がそれだからである。


「なるほど。たまねぎは冷やしておかねぇと切った時目に沁みる。最初の頃確かに俺が言ったな。んで?なんで凍ってやがる。」


段々と真相が見えてきた。ヴェルムの魔法で治ったはずの頭がまた痛くなってきた気がした。


「キンキンに冷やせと料理長が言っていたと記憶している。だから冷やしたらあんなに硬くなったのだ。しかしそれでは切れぬ。故に包丁の切れ味をよくすれば良いと思い魔法をかけた。それでも切れなかった故、思い切り切りつけたら飛んでいった。」


つまりそういうことだったらしい。

ちゃんと反省はしているようだし、と料理長がため息を吐く。しかし危ないものは危ない。これは説教が必要だと口を開いた時だった。


「すみませーん。一つ頂けますか?」


客が来た。

料理長はすぐに料理人の顔になり、客へと向かって行く。粉まみれの手をついでにヴェルムに綺麗にさせておいてよかった、などと考えながら。


それからこの客を皮切りに、列が出来るほどではないものの客が途切れる事はなくなった。

まるでヴェルムたちへの説教を遅らせるかのようなタイミングだったが、結果的に料理長もその事を忘れるくらいに忙しくなった。


その後も細々とした事件はあったものの、概ね順調だったと言えるだろう。


夕方になると冷え込んだため、ヴェルムの屋台は大盛況となった。何より熱々のチーズが伸び、その上にはカリカリになったパン粉がかかっている。これだけでもご馳走だ。

その下には南の部族から買った鶏肉がゴロゴロと入っており、コーンやたまねぎなどと一緒にホワイトソースに包まれている。

そしてその下には料理長が捏ねたパスタが横たわり、ホワイトソースやチーズと絡まって熱々の湯気を発している。


子どもには伸びるチーズが大ウケし、大人にもホワイトソースとチーズ、パスタの相性がウケた。


この料理は何て料理?


そう聞かれた料理長はドヤ顔で答えた。


「グラタンさ。」













「ヴェルム、料理長殺しかけてたのか。」


「そうだね。まさか凍ったたまねぎがあそこまで殺傷力が高いとは思っていなくてね。」


「なにほのほのと笑ってやがる!俺ぁ死ぬとこだったんだぞ!?」


「今生きてるから良いじゃねぇか。」


「アレックス!そういう問題じゃねぇだろうが!」


「君がいつまでも元気で生きてくれたらそれでいいよ。」


「ヴェルムは何を意味わかんねぇこと言ってやがる!」


「お?このクッキーうめぇな。」


「あぁ、これはスパイス入りのクッキーかな。美味しいよね。」


「おい、おめぇら聞いてるか!?」


やはり三人のお茶会はまだまだ終わらない。

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