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田舎娘ミレーヌが妖精になるまでの物語  作者: 葉裏
第四章 幼女からの出発
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入学式

近頃は他の作者さんの作品を読んで過ごすことが多くなりました。

そうしているとますます更新するのが遅れてしまうような気がします。

 ニコルはレッドフレイム公爵ジュニアだ。

 彼は火魔法に関しては無敵を誇る天才で、幼い時から膨大な魔力と強力な炎で周囲を驚かせた。

 そのニコルが従士たちに呟く。

ニコル「あのサウスコーストの田舎者は何故俺にも分からない帝国式マナーができたんだ?」

「きっと田舎者と馬鹿にされない為に必死に覚えて来たのでは?」

ニコル「あの田舎でどうやって覚えるんだ?」

「本を読むとか」

ニコル「王族しか読まない本があの田舎にある訳がない。

 それに本を読んだだけでは身に着くものでもない。

 食事マナーというのは爵位によっても微妙に格があるもので、その修得には血の滲むような訓練が必要なのだ。

 あいつらの成績を知っているか?」

「下の上か中の下と言ったところでしょうか」

ニコル「そうだ。三人とも似たり寄ったりの平凡以下だ。

 実技もそうだが筆記もだ。

 推薦者として知っておく権利があるから学園側の知り合いから聞き出した。

 そんな凡庸な知性の者が本だけで本格的な帝国式の食事マナーを覚えられる訳がない」

「それではいったい……」

ニコル「だからそれが分かれば苦労はないのさ。まあ、いずれにせよ、あいつらがかなり面白い連中だってことは分かったがな」


 そして今私はこの会話をかなり離れた場所から聞いているのだ。

 こういう反響があるのなら面倒だから、この次もし食事会に誘われても、略式のやり方をやって誤魔化そうと思う。

 まあ、なるべく誘われないように避けているのが一番だが。

 

ニコル「ところであいつはいったいどこに住んでいるんだ」

「調査させたところ、定宿はないようです」

ニコル「だいたい男女一名ずつの従者ってのがおかしい。

 普通は男だけの従者にする筈だ。

 また家督を継ぐことのない準男爵家の息子なのに、従者を持っているのもおかしい。

 サクセス準男爵は帝都に家がないからあいつらは寮に入ると思ったが、寮にはいない。

それなら宿に泊まっている筈だがどの宿にも泊まった形跡がない。

 まさか野宿しているのか」

「それなら身なりが汚れる筈です」

ニコル「ということはどこかの家に頼って」

「それもありません。彼らの後をつけてもいつの間にかいなくなって見失うのです」

ニコル「怪しい。怪しすぎるぞ」


 困ったものだ。私たちなどに関心を持たないで欲しいのだが、なにかいい方法はないものだろうか。

 そう言いつつ私は帝都の奴隷館に入って行った。

 少し良い身なりで二人の従者を連れて行くと、奴隷商人の応対は良い。

奴隷商「これはこれは若様、今日はどんな奴隷をお求めでございますか」

ミレーヌ「決まっていない。ほりだしものがあれば買って行きたいので、直接見に行っても良いか」

奴隷商「それはもちろんですが、高級奴隷からご覧になりますか?」

ミレーヌ「いや、高級奴隷ではなく、中級から下級を見て行きたい」

奴隷商「かなりの数がございますよ」

ミレーヌ「構わない」

 私は檻に入れられた中級奴隷から順に見て行った。

 もちろん魔気を読みながら彼らの特質を見極めて行くのである。

 人にはそれぞれ人生があり物語がある。

 私は一人一人の魔気をつまみ食いしながら、それぞれの物語を読んで行くのだ。

 それも短編のダイジェストを読むように読み取る。

 これは勿論のことだが、奴隷の身分に落された者たちの人生は悲惨だ。

 それだけに奴隷の数だけ不幸な物語があるのだ。

 不作の為に売られた貧農の子供。

 騙されたり誘拐されてして売り飛ばされた者。

 家が没落し借金を抱えた者。

 身に覚えのない罪を着せられ奴隷に落された者。

 そういう同情すべき者もいれば、酒や博打で身を持ち崩した者。

 無計画な浪費で借金奴隷になった者。

 そんな自業自得な感じの者もいる。

 私は狡猾な者は好まない。

 けれども必要に応じてそういう奴隷を購入することもある。

 今回はそういう意味で海千山千のつわものばかりを選んだ。

 そういう癖のある奴隷は犯罪奴隷に多く、値段も安い。

 

 私は彼らを購入した後、デビアン空間に集めて強力な魔法契約を行った。

 奴隷契約の更に上に魔法契約をする必要があったからだ。

 私は彼らに言った。

ミレーヌ「お前たちは人を騙したり欺いたりして来た狡猾な者たちが多い」

 そう言われて彼らは一様にドキッとした顔をした。

 そんなことはよほど詳しく調べなければ分からない筈だからだ。

 なにしろ彼らを買う時一人につき五六秒しか時間をとらずに観察して、その後即決しているから奴隷に関する知識を得る機会がなかった筈だからだ。

ミレーヌ「だが、これからはお前たちの悪知恵は全て人助けの為に使ってもらう。

 人を助けるために人を騙し、人を助けるために人を欺くのだ。

 それ以外のことで人を騙したり欺いたりすると地獄の苦しみの末悶絶して死ぬと思え。

 もちろん私を欺くのも駄目だ。

 けれどお前たちが契約通りに人助けをするなら、お前たちが今まで犯して来た罪は精算されて消えるのだと思え」

 すると一人の奴隷が聞いて来た。

あるじどの。人助けとは具体的にどんなことをすれば良いんで?」

ミレーヌ「はっきり言って、お前たちにして貰うことは『逃がし屋』だ。

 そして私は『逃がし屋』の詳細について彼らに講義をして、すぐにでも活動できるようにした。

 このように私にはしたいことがあるのだ。

 そしてこういうことは平凡な学生生活を過ごしながら行うので、結構忙しい。

 だが、そういう忙しいときに限って絡んで来る者がいる。

 しかもそれが美男美女の兄妹で公爵家の先輩と同期生と来ている。

 食事会のときに顔を出した例の二人だ。

 兄のサミュエルも妹のノエルも、まさに規格外の美形で氷のような眼差しをしている。

 二人とも水魔法の上位魔法である氷結魔法を得意とするらしい。

 いや、魔法を使わなくてもこの二人に見つめられればそれこそ体が氷結してしまうのではないかと思う。

 その二人が私たちの前に立ち塞がってじっと見つめるのだ。

 もちろん彼らの数歩後ろにはそれぞれの男女の親衛隊が控えて、同じようなクールな視線を送って来る。

ミレーヌ「あの……なにか私に御用でしょうか、ムスタード公爵家の若様とお姫様」

サム「お前たちは……旧帝国派の血族か?」

ミレーヌ「えっ、な……なんですか、それは」

 実は以前に書物で読んで知っていた。

 帝国の黎明期のときに王族だった一族が何代目かの新しい帝王に変わる時に粛清されたのだ。

 だがその血筋は密かに受け継がれて来て、帝王学を学び続けいつ日か復権することを夢見ている云々という話だ。

ノエル「とぼけても駄目よ。旧帝国派でなければ、古い帝国式マナーを知っている筈がない」

 ああ、なるほど。そういう推理か。

 だが大外れだ。

 かといって正直に本で覚えたとは言えない。

 自分が実は優秀だとカミングアウトする気はないからだ。

ミレーヌ「サミュエル様は帝国式の古い作法をご存じなのですか?」

サム「……どういうことだ?」

ミレーヌ「私はあのとき必死に他の方たちの真似事をして食べていたのです。

 そのときにまだ使ってないスプーンやフォークもあったので、もしかして見落としたと思い、全部使うことにしました。

 あの時のホールマスターは私が全部のフォークやスプーンなどを使うのを見て旧式の作法だと思い込んだのだと思います。

 でもそれは勘違いも良い所です。

 だって私の使い方は行き当たりばったりの出鱈目だったのですから。

 けれどもヨランダ嬢に前もって私のマナーを注視するように言われ、きっとなにか珍しい作法なのだろうと先入観を持って見た為に旧帝国式マナーだと思い込んだのだと思います。

 ホールマスターも私の従者についても同様に注視していたので私の動作を百パーセント完全に見ていたわけではありません。

 ここではっきり申し上げますが、私は帝国式の略式マナーすら知りません。

 ただの平民ですから」

 それに対してサミュエル公爵ジュニアはなにか言おうとしたが、そこに急な連絡が入った。

サム「おいまさかあのホールマスターが「すみません、殿下。急な連絡が入ったので行かなければなりません」な……なに?」

 連絡と言うのは入学試験の日に実家の者から追われていたセルマ・ドル・アスランタ子爵令嬢からの緊急の救援要請だ。

 私は従者の二人に目で合図しその場から離れて公爵グループから見えない所に避難した。

 すぐ近くの角を曲がってデビアン空間に入り、精霊王の面を被って身なりを整えると、そこから直接救援要請をしている現地に空間移動した。


 そこは護衛の冒険者と盗賊の戦いの場になっていた。

 盗賊の数は護衛の三倍はある。

 駅馬車が移動中に襲われたのだと思う。

 セルマは馬車の中で他の乗客と一緒に震えていた。

 私たち三人が仮面を被り、マントを翻しながら現れると両陣営とも驚いて凍り付いた。

 私の面は『精霊王』の面となってるが、目は空洞で顔全体が縦に筋が何本も入っている不気味なものだ。

 ザックの面は『狂戦士』という面で眉間と鼻柱に深いしわが寄っていて憤怒の相をしている。

 カネの面は『鬼面女』という釣り目で口が耳まで裂けている般若の親戚のような顔だ。見るからに残忍な相である。

 つまりコケ脅しにもってこいというので、獣人国の店から買って来たものだ。

ミレーヌ「盗賊どもここで会ったが百年目、精霊王の化身がお前たち害をなす者どもを成敗してくれる」

カネ・ザック「「シャーッ」」


 その頃サミュエル公爵ジュニアたちは、突然消えた三人を捜してパニックになっていた。

サム「な……なんんだって、たった今そこの角を曲がって行って後を追ったのにどこに消えたのだ?

 身を隠すところなんてどこにもない筈だ。

 人体消失魔術でも使うのか、あいつらは」

 もちろんこういう会話は、その場に残して来たモニター亜空間から聞き取っている。

 そして盗賊十五人のうち五人ずつ私とカネが無力化して残りの五人をザックに殺させることにした。

盗賊A「なんだ、こいつら祭りの面を被って、笑って貰うために来たのか」

盗賊B「いかれた野郎たちだ。

そんな面を被れば視界が狭くなって返り討ちになってしまうぜ、はっはっは」

ミレーヌ「狂戦士、まずお前は人を殺した五人を殺せ。武器が新しい血で汚れてる奴らだ。

 鬼面女、俺は五人戦闘不能にするから残りを無力化しろ」

 ザックは飛び出すと疾風のように盗賊たちの間をすり抜けながら狙った命を刈って行く。

 私は適当な五人を選んでその体につけた亜空間と自分の手の亜空間をリンクさせて『雷電光』を放った。

 すると私が何もしてないのに五人を倒したように見える。

 彼らは極めて近距離からスタンガンを押し付けれた感じで気絶したのだ。

 血しぶきをあげてザックが倒した五人が次々に倒れる。

 そのときにはもう、返り血も浴びずにザックは私の横に戻って来ていた。

 残った五人はほぼ一瞬で十人の仲間が倒されたので、おろおろしているが、そこへ鬼面女が飛び込んで一人を突き飛ばすと、その体は飛んで行って他の四人と重なるようにぶつかって行った。

 ボーリングのピンのように倒れた盗賊たちのところに鬼面女が猛スピードで飛んで行くと、意識がある者の頭を平手でどついて気絶させて行く。

ミレーヌ「ワンタイムホイッスルは今回で終わりだ。

 それじゃあ、安全な旅を祈ってる」

 馬車から顔を出したセルマ・ドル・アスランタ子爵令嬢は美しい顔を輝かせて叫んだ。

「あなたはあの方ですね。また助けられました。ありがとうございます」

 そして私たちはデビアン空間に戻ると、面やマントを脱ぎ学園に戻った。


 サム「おっ…お、お前たちはどこから現れたんだ」

「若様、どうやら彼らは忍びの術を使うみたいです」

サム「暗殺者か?」

「かどうか分かりませんが隠形おんぎょうの術を見事に使いこなしています」

 そんな大げさなもんじゃないけど空間魔法だよ。

 いや、こっちの方が大袈裟か。

 私は努めて冷静な振りをして彼らの横を素通りした。

 

 そんなときにまた緊急連絡が入った。

「ジョゼフの旦那、逃がし屋です。ちょっと貴族相手の案件がありやして」

 私が買った奴隷で組織させた『逃がし屋』は表向きの正業とは別に裏稼業として帝都で『逃がし屋』をしていた。

 けれども貴族絡みになると『逃がし屋』の手に余ることがある。

 私は亜空間経由で、魔石を送ってもらった。

 それは魔気がすっかり抜けた空の魔石に依頼者の魔気を少しだけ込めたものだ。

 私はその魔石から依頼者の魔気を吸収し、瞬時に事情を探る。

 

 彼はさる有力貴族の四番目の子供、両親は父親が火魔法、母親が風魔法の魔法を使う。

 生まれた子供は一番目が火と風の魔法を使えて、二番目が火の魔法を三番目が風の魔法を使えた。

 四番目の依頼者は一切魔法が使えず、最終判断を下す十才になっても魔法の才はなかったと判断された。

 その際、大抵の貴族は家名を捨てさせ家から追い出すそうなのだが、その貴族はどうやらその子供が最初からいなかったものとする為に抹殺する積りらしいのだ。

 たまたまそのことを知った本人は神殿に行って最終結果を知らされたその足で『逃がし屋』のところに駆け込んだのだ。

ミレーヌ「分かった。こっちでなんとかするので、断ってくれ」


「帰ってくれっ、とんでもねえっ。お貴族様と争う気はないんでね。巻き込まないでくれっ」

 十才の少年は逃がし屋の玄関口から追い返された。

 突き飛ばされて転んだ少年はズボンの泥を払って立ち上がると、周囲を見回しビクビクと怯えたように歩き出した。

 無理もない。

 彼は自分の実家から命を狙われているのだ。

 彼の存在は遺伝学的に特異なものではなく、Aという遺伝子とBという遺伝子の者が結婚すると、生まれる子はABとAだけとBだけと、AもBも持たない者が四分の一ずつの確率で生まれる計算なのだ。

 だが両親は彼が存在するだけで自分たちの貴族の血のブランドの価値が下がると判断したのだ。

 それが娘の結婚にも跡取りの嫁取りにも影響があるとしたのだ。

 その決定を彼は、幼いころから尽くしてくれた侍女から知らされた。

 彼女はたまたま彼の両親がその話をしているのを立ち聞きして知ってしまったのだ。

 侍女は十六才、彼は十才。けれども彼は侍女と一緒に逃げたいと思ってる。

 私は早速その少年をデビアン空間に保護した。

 三人とも仮面を被って彼と面接して、侍女と一緒に逃がしてやることにする。

ミレーヌ「でも、君はまだ十才だ。まだ生活力はない。

 それでも殺されるよりはましだというなら、どんな苦労でもする覚悟でいなければならない。

 君は名前も変えて平民として生きて行くことになる。

 良いのかい?」

少年「はいっ、死ぬよりはましです。なんとかジュリアと一緒に生きて行きます」

 侍女の名前はジュリアと言った。

 ジュリアは貴族のお屋敷から出たときに怪しい黒装束の者たちに襲われて攫われた。

 攫ったのは私たちで、デビアン空間で少年と会わせると、自分もお坊ちゃまと一緒に行きたいと言った。

 それで一番仕事を見つけやすい商業国に送ってやった。

 暫くは見守ってやる積りだ。

 


 学園の入学式が始まった。

 わたしたちは高い金を払って学園から買わされた制服を着て式場に向かった。

 入り口の受付で名前を告げると、会場図を見せられた。

「あなたたちは平民席のこの場所に座って下さい」

 それは新入生の席としてはずっと後ろの席だった。

 席に着くと同じ制服ながらも、前の方は貴族とその従者たちで占められているようだった。

 私たちはまさに『末席を汚して』いるという感じだ。

 近くに座っているのはなんとなく平民や亜人の新入生だと分かった。

 私のように従者を連れている者はいないようだ。


 すると最初は学長の話になった。

 学長は目の鋭い男性でアーノルド・ダフラーと名乗った。

学長「まずは入学おめでとう。私は学長のダフラーだ。

 入学した君たちにお祝いと共に言葉を贈りたい。

 それはこの学園に入って君たちは何をする積りかということだ。

 なんでも良い。一にも二にも勉強をしろとか言うつもりはない。

 それも大事だが、知り合いを沢山作って人脈を得るのも良い。

 または自分に合った配偶者を見つけるのも良い。

 学びながらこっそり商売をするのだって良い。

 要するに君たちは自分がどこに向かっているのかを知って欲しい。

 そしてその為に頑張って泳ぎ切って欲しい。

 流されてとんでもない所に漂流だけはしてくれるな。

 間違って漂流したときにはそこで生き延びる手立てを考えて欲しい。

 とにかくこの四年間で何かを得てから卒業してくれ。

 以上だ。

 健闘を祈る」


 司会の教師は新入生代表の言葉を首席合格者のチャールズ・ノリス・ノースランに言って貰うと言った。

 家名がノースランということは王子様なのか?

 彼は穏やかな口調で話し始めた。

チャック「皆さんと一緒に入学したチャールズです。

 今学長さんからなにか目的をもって学園生活に臨むように言われましたが、私には夢があります。

 それは皆さん、ホムンクルスという言葉をご存じですか?

 錬金術で作る小さな生命体のことです。

 でもホムンカープトというのはご存じでしょうか?

 古代の技術では成人と同じ大きさの人工生命体を作ったと言われてます。

 しかもそれは錬金術によるのではなく生体ゴーレムという形なのだそうです。

 私は土魔法でゴーレムを作ることはできますが、ホムンカープトを作ることはできません。

 そうです、私の夢はホムンカープトを研究することです。

 人はそれぞれ夢を持ちます。

 でも夢はそれぞれ違ってもお互いを尊重して共に歩めることを信じたいです。

 皆さん、一緒にがんばりましょう」



 私は学長の挨拶と新入生代表の挨拶の両方に衝撃を受けた。

 とりあえず今の新入生ん代表の挨拶の中身が気になったので、二人に空間リンクで質問した。


ミレーヌ『お前たちはホムンクルスじゃなくて、ホムンカープトなのか?』

ザック『いえ、私はデビアン博士からホムンモースコロスだと言われました』

カネ『私はモリエレムモースコロスだと言われました』

ミレーヌ『……』


 なんだか却って分からなくなった。

 それで私はとりあえず学長の言葉を考えて見ることにした。

 私はいったいこの学園で何をしようとしているのだろうと。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

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