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名も無き者  作者: Shingetu
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退院そして卒業2

ダイニング、食事場には長いテーブルと折りたたみ椅子が2セット縦に並んでいる。

「おはようございます」の挨拶のあと、テーブルと椅子を角部屋に片付け、床掃除の準備をする、各自専用の床拭き雑巾がある、雑巾と言っても普通の布雑巾ではないのだ、小さな座布団、ぞば柄を詰め込んだ巾着みたいなものである。それを丸め、フェルト状の生地で包んで長さ40センチほどの枕状にしたものだ。


その布にワックスを染み込ませ、あらかじめ各自定められた範囲の廊下を100往復するのだ、ごまかしは効かない、木製の小窓から教員の先生が一人一人、正の字で回数を記入しているからだ。

この施設では何処の寮の床が一番輝いているかで順位を決めるなど、どうでもいいような競争をさせていたのである。


入所した当時はこの廊下拭きが地獄のように辛く、朝が来るのが苦痛で仕方なかった。しかし、1年半も続けていれば、体力も着き慣れたものである。

それに、今朝の床拭きが最後である喜びの方が大きく、むしろ楽しみながら汗を流した。

地域や個人名、団体名などは個人情報に基づき仮名にしてあります。

ご了承ください。


著者【shingetu】新月 

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