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エンジョイマン  作者: 久保屋マーユム
8/9

エンジョイマン 6話 刺客デュース その2

_人通りの多い商店街に足を運んで正解だったな。

まさか雷坂隆の顔見知りに遭遇するとは。

さて…

「俺の名はデュースという。数年前の出来事について少し尋ねたい事があり、この男を探している。」

「数年前…そして雷坂さんに尋ねたい事って…まさかあなたは!」

「あぁ、俺は能力者だ。雷坂隆について、知っていることを教えてくれ。よければ君の名も_」

「いらっしゃいませ!そうざいの西屋です!」

突如、幼い少女の声がした。

「…な!?」

一瞬、男は動揺し、少女へと目をやった。

しかし直ぐに冷静になり、

「…店前で煩くしてすまない、用は無いんだ。」と言った。

「あ、僕はあるよ!豚カツ四つください…あれ、いつものおじさんは?」

「まいどありがとうございます!お父さんはお豆腐やさんに何か借りにいってて今いないの!」

「そうか、店番できて偉いね!」

「えへへ…」

「それじゃ!…あっそうだデュースさん、話の続きでしたが。」

「いや…今日はもういい。時間を使わせたな、すまない。」

そう言い残すと、男は去っていった。

「…何だったんだろ、あの人。」



道場

____

岡島が帰還し、昼食の時間となった。

「…この豚カツうめぇな、商店街の惣菜屋のクオリティ越えてるぜ。」

「それは良かったです松本さん!でしょ?ここの惣菜美味しいでしょ?」

「あぁ…パン粉がなんとも…」

「トオルよ、味噌汁のおかわりは?」

「あ、じいちゃん頼む。…ん?清阪、お前絶対STEELしたろ。」

「してない。」

「いや、数がおかしい。」

「清阪さん…大人気ないですよ。あ!それと雷坂師匠!」

「なんじゃ?」

「あれ…?えっと何を言おうとしてたんだっけ?」

「おいおい…若いんだからしっかりせい。」

「ははは、すみません…あ、思い出した。さっき買い物中に…」

岡島は商店街で出会ったデュースという男の話をした。

「…待て、それは妙じゃぞ。」

「え?」



____


俺には金がどうしても必要だ。だから早急にこの依頼を達成し、報酬を得なければならない。

しかし、しかし。あのような、「あの子」のような声を聞かされては、人を殺す気など、少なくとも今日は、起きない。




続く

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