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エンジョイマン  作者: 久保屋マーユム
3/9

二話 ロストグル松本 その一

「まさか・・・トオルがこんなになるなんて」

清坂が驚くのも無理もない。トオルの能力は父{雷坂 隆}と同じ<電気を操る>能力で、その実力は武術の 腕前を抜きにすると父親の能力とは比べ物にならない程強力な、所謂”天才”と呼ばれるものだった。


「誰にやられたんだ!」

隆はトオルを背負い、二階の部屋へと運び、軽い手当をした。どうやら骨は何本か折れているが、命に関わる程ではなかった。運ぶ途中、床に落ちた血は岡島が掃除してくれた。


何分ほど経っただろうか、トオルは会話程であれば出来るくらいには回復していた。しかしかなりの傷を負っているため当分の間は外に出ることは出来ないだろう。

「お前ら、松本ってやつに何かしたのか・・・」

トオルはベッドに座りながら話す。


「いや、松本ってやつが僕にカツアゲしてきたんです!そこを清坂さんに助けて貰ったんです!」

「誰だオマエ、しかもオマエが元凶なのかよ。」

当然、岡島とトオルは初対面なのでこの反応は当然(?)である。

「俺は松本に負けた。アイツに関わるのはやめろ。」


「そんな・・・負けたって、雷坂さんは凄く強いんじゃ・・・」

岡島は驚きを隠せない様子だった。

「いやだから・・・お前誰・・・?」

岡島とトオルは初対面なのでこの反応も当然であった。


「ところで、松本はどんな能力だったんだ?」

「分からない・・・俺の電撃が効かなかったことは確かだ・・・」



松本の能力に関しての情報は得られなかったが、くよくよしてても仕方が無いので、ひとまず寝ることにした。



-----------------------------



朝を知らせる太陽の光に包まれ

雷坂トオルは目を覚ます。

「もう朝か・・・」


まだ体の節々が痛むが、一階へ降りるとそこには隆と岡島が朝食を取っていた。

「おい、なんでタケルじゃなくてお前が飯食ってんだ」

見慣れぬ少年が実家の卓について朝食を取っている違和感、トオルにとって初めての感覚だ、さぞ心地悪いだろう。

岡島は米を一粒頬につけたまま話す。

「清坂さん、外に出かけるからご飯はいらないって・・・」

「アイツが飯食わずにどっかいくなんておかしいのう~」

三食フルパワーの清阪が朝食を抜くのは珍しいことだった。

「おい!あいつを放し飼いにするのはマズイ!」

「ペット感覚ですかw」

「とにかくトオルもはよう朝飯くっちまいな」

隆に促され、卓につく。

「あぁ・・・いただきます」

「モグモグ・・・トオル先輩、醤油取ってください。」

「はいはい醤油ね・・・先輩?」

醤油を後輩に取らせられた先輩は聞き馴染みのない単語を耳にする。

「あぁ、岡島のボウズはここで住み込みで修行させることにした。つまりうちの門下生3号じゃな。」

そう言って味噌汁を一口啜る爺。

「そうなのか!うちはメニューきついけど大丈夫か?」

「え?そうですか?一般的な朝食だと思いましたけど・・・」

「食事のメニューじゃねぇよ!!」

調子狂いっぱなしの電気少年は米を海苔に巻いて醤油につけて食べた後、卵焼き一切れを口に放り込む。

「そ、そうですか・・・鍛練とかの話ですか?」

「そうだよ・・・うちは特殊能力を用いた戦闘を学ぶための専門的な道場だ、まぁ師範である爺さんは危険だからって極力門下生は取らないようにしてるんだけどな・・・お前が入れたってことは大分期待されてるってことか」


「教えてくれよ、お前の能力は?」


「えっと・・・無いです」


「ん?無い?能力が無いってことか!?爺さんどういうことだよ!もう年だからいよいよか!?」


「何を失礼な。違うわい、昨日の晩にしつこくせがまれてな、能力者に教われたときの護身術を教えて欲しいそうなんじゃよ。」


「昨日、ボロボロになったお前を見て怖くなったんじゃろ。まぁそういう方向で弟子取っていくのもアリじゃなと思ってな、ぶっちゃけ勢いじゃ。」


「そういうことか・・・」




-------------------

「くそートオルの仇は俺が取ってやるからな!」

携帯で地図を見ていると”ロストグル松本組本部”と書かれた場所を見つける。


「ロストグル松本・・・ここが、アイツの住処か」

見た限り3階建ての建物だ。二階の窓から侵入しようとしたタケルを、誰かが呼び止める。


「テメエそこで何してんだ!ここが松本さんの事務所だと分かってやってんのか!」


「すみません道をお尋ねしたいのですが・・・不意打ち清阪パンチ!」


タケルは身体能力を向上させる能力を持っていて、筋力を増加させる等様々な事が出来る。


「ぐわー」

男は吹っ飛び壁にぶつかる。その衝撃が中にも伝わったのか、ドアから数人の男が拳銃やらドスやら持って出てくる。


「やべえ、バレちまった!こうなりゃヤケクソだ!オラァ!清阪パンチ清阪パンチ!」


得意の打撃技で男達を次々とボコボコにする。


「この調子で、中にいる奴等もボコにしてやるぜ!」


「待ちな・・・」

事務所の中から一つの影が見える。


「その声は、松本!よくもトオルをあんなにしやがって・・・」


「フン、雑魚のくせに逃げずに立ち向かってくるからだ。」


「清坂パァァンチ!!!」

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