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十七、君が鬱陶しい。  作者: 橘せとか
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出会い

進級して一週間が経った日の放課後。急に降り出した雨。天気予報がはずれた。騙された気持ちになった僕は雨が止むのを靴箱近くで待つ。折り畳み傘くらい持っておくべきだったと思いながらスマートフォンで小説を読み始めた。教室で読んでるのとは違う小説だ。8ページほど進んだ頃、耳に入る雨の音はますます大きくなった気がした。同時にギュギュっとゴムみたいなものが擦れる音も聞こえてきた。

「もうすぐ雨止むよ」

「ねぇ、聞こえてる?もうすぐ雨止むよ」

僕はスマートフォンから視線をずらし顔を上げる。車椅子の女の子だった。

「もしかして僕に言ってる?」

「そうだよ、君以外誰もいないでしょ」

「ごめん、僕に話しかける人滅多にいないから」

「もうすぐ雨止むよって」

「こんなに降ってるのに?」

「うん」

にわかには信じられなかったが雨音は弱まり、数分後、嘘みたいに雨が止んだ。

「ほらね、止んだしょ?」すごく嬉しそうな笑顔で言ってきたから僕は言葉に詰まり返答できなかった。

「今日これから暇ある?」

「なんで?」

「ちょっと行きたいところあるの」

「今日はちょっと…」

「私が話しかけてるのに無視したんだから一緒に来てよ」

気の弱い僕は言い返せなかった。

「わかったよ」

「よっしゃ、じゃあ車椅子押して!」

「どこ行くの」

「それは秘密〜」

車椅子の女の子のナビゲートによりとある場所に着いた。

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