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十七、君が鬱陶しい。  作者: 橘せとか
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負の予感

三月一日、1mmも近づいたことのない三年生の卒業式、多くの女子が泣いている。卒業するだけで女の子が泣いてくれるなんて僕には死んでも訪れない。ただ、なんとも思わなかった三年生が妙に大人っぽく見えた。

「そんなに泣くことないよ、死んじゃったわけじゃないんだし、最後くらい笑おうよ!」泣きじゃくる友達を橙色の笑顔で励ます車椅子の女の子。その言葉で余計に水色の粒を落とす車椅子の女の子の友達。なんとなくその光景が素敵に見えた。

春休み中にその光景を思い出す時も多々あった。


四月、クラス替えに対する好奇心は無かったけど静かなクラスであることを願いながら登校した。教室に入り、席につく。そしてお気に入りの小説を読む。教室やクラスメイトが変わっても僕のすることは変わらない。登校時間五分前、車椅子の女の子が僕の隣の隣の椅子の無い席に着く。このとき僕のささやかな願いが叶わないような気がした。

翌日、クラスの女の子と笑顔で話す車椅子の女の子が目に入った。友達作りが上手いらしい。自分とは真逆の性格を察し、友達でもないのに勝手に距離を感じた。

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