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「それは誠でございますか?」


朝食後、父の書斎に呼ばれ王子の婚約が決まったことを告げられた。


「あぁ、昨日の内に決定し、すでに婚約誓約書も提出されている」


昨日?あのお茶会の後に?誓約書が出されたということはお茶会前に決定していた?だとすれば、王子は何故私を婚約者だと思ったの?


幾つも疑問が浮かんでくるが一番気になるのは相手が誰かということ。ゲームだとエリザベスなんだけど・・・


「それでお相手はどなたなのですか?」

「サファイア公爵家のエリザベス嬢だ」


やっぱりエリザベスなんだ。


ゲームの設定では、お茶会で王子に一目惚れしたエリザベスが父親に頼み込み、娘を溺愛している公爵が王家に半ば脅しをかけて婚約を結ぶ。王子は無理矢理婚約させられ、しかもプライドが高く傲慢なエリザベスが好きになれず、謙虚で心優しいヒロインに惹かれていく。


それにしても、いくら公爵が脅しをかけても即日婚約が成立するなんてあり得ない。仮にもジルベルトは王子なのに。


「お父様。この婚約は以前から決まっていたのですか?」


私のこの問いかけに父はまるで苦虫を噛み潰したような顔をした。


お父様がこんな顔をされるなんて、初めて見たかも・・・


「アルベルト殿下だ」

「アル兄様?」

「殿下がこの婚約を決定された」

「え!?アル兄様がですか?」


お父様が言うには、昨日のお茶会が終わった後アル兄様はすぐに参加者を調べ、公爵を呼び出し、公爵を連れて陛下を訪ねたそうだ。訳がわからない陛下と公爵に、王子とエリザベスの婚約を告げ、急な話に日を改めさせて欲しいと願う公爵に、王家の意向に逆らうのかと脅し婚約を成立させたらしい。


ちなみに陛下はいつに無い様子のアル兄様に気圧され口を挟めなかったそうだ。


陛下・・・それでいいんですか?


そしてアル兄様いったい何故そんなことを?

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