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「おはようございます、お嬢様」


「おはよう、ライラ」


いつの間にか、朝の支度時間になっていたようで侍女のライラが部屋に入ってきた。


ライラに身支度をしてもらいながら、自分の前世について考える。漠然と転生したとは理解しているが、不思議な事にゲームに関する事は思い出せるのに、自分に関する事は思い出せないのだ。例えば、王子ルートをコンプしたあと、騎士団長子息ルートを始めてノーマルエンドで終わったのは覚えている。しかし、その時ゲームをしていた場所や、自分が何歳だったのかとかは覚えていない。


と言うか、全部クリアしてなかったんだ・・・。いや、でも、うん、大丈夫なはず。確か、ルート決定したら他の攻略キャラはスチルに描かないって。うん、イラストレーターがこだわったって言ってたもん。それは覚えてる。逆ハーはわからないけど・・・。


「お嬢様?如何されましたか?」


ライラが心配そうにこちらを見ている。


どうやら、自分の考えに没頭し過ぎて支度が終わった事に気付いていなかったようだ。


「昨日余り眠れ無くてぼおっとしていたみたい。お母様には内緒にしておいてくれる?」

「畏まりました。それでは朝食はこちらにお持ちしますか?」

「いえ、食堂へ行きます」


余程おかしな様子だったのか、昨日の出来事を知っているのか、恐らく後者だろうが、まだ心配気に見てくるライラに申し訳ないと思いつつも、部屋の外に控えていた護衛と共に食堂へと向かった。



昨日は王宮で攻略対象者である王子の友人と婚約者を選ぶお茶会が開催されたのである。


私が前世を思い出す切っ掛けにもなったお茶会が。

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