表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

藪の中

風よ吹け

雲をはらえ


藪の中に

帰り道を失った

あの子が泣いている


どろんこ靴下

ばいばいと振った手を

今はただ握りしめて

蹲る

あの子が泣いている


自分の顔を覆うのに

手いっぱいだった

ただ怖くて

逃げ帰るばかりの足

優しい言葉ひとつ

かけられなかった


誰かが誰かが誰かが

助けてくれるだろう


そんな藪の中


どうしてどうしてどうして

誰も助けてくれないんだろう


そんな藪の中


あの子が泣いている



風よ吹け

雲をはらえ


月明りは

あの子に優しく

私には冷たく


注がれるといい







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ