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ミント、バニラアイスの丘で

バニラアイスの丘で寝そべって

ミントを齧った

夜は光る苔のような緑


背筋に漂う甘い香り

僕の体温がバニラアイスを溶かして

少しずつ低くなってく

アンバランスな寝床


誰も守れないと知った

手のひらが冷たくなってく

指先はきりりと

ミントの残り香を漂わせているって言うのに


バニラビーンズより弱い光

穴だらけの夜空

こぼれてく

透明な雨みたいに

降り注いで


君が

泣いてないといいな


僕は晒されるがままだけど

そんなふうに思っているよ


溶けたアイスクリームにまみれて

べちょべちょになった手で

君の涙を拭えそうにはないから

今はまだ勇敢な香りのする

指先だけを掲げて

そんなふうに思っている





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