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作者: Irene
掲載日:2014/05/03

ペラリ、とページをめくる

貴方が私に(たく)した本のページを

静かに、めくる

其処に書かれている貴方の人生を読むために


最初に描かれているのは貴方の村の絵

始まりの場所とも言える其処

兄弟の描写も忘れずに

貴方は始まりの記憶を語る


読み進めると学校が描かれている

厳しい教師がいた時代

鞭で打たれる描写もある

嫌な場所だったと、貴方は語る


続くは船の絵

初めて見上げたそれ、心奪われた貴方

船上にいる船長を見て

貴方の夢が決まったと語る


次に書かれていたのが大きな町

其処は貴方が夢を叶える為にいた場所

国の法に従い海軍に入り

知るべき技術を学んだと貴方は語る


続けると任命式

貴方が夢を叶え始めて船長になった

それまでの努力が報われ

輝かしい一歩を踏み出したと語る


其れからは正しく冒険の章

各国々で起こったこと

そして船員と共に過ごした日々を

貴方は楽しそうに語る


その合間合間に見る名前

貴方が惹かれた女性の名前

ひっそりと仕舞いこむように

隠しながら貴方は語る


いっそう豪華な装飾のそのページ

それは人生で一番大切な日

正装を身につけた貴方

タダタダ愛しい(ひと)を長々と語る


また始まる冒険の日々

その中で与えられたもう一つの幸福

二人の愛が形となり

貴方は息子のことを語りだす


日々が過ぎ、貴方の甥が会いに来る

憧れの貴方に師事するために

目を輝かせる彼に

あなたは嘗ての自分を見たと語る


それからも色々な事がおきた様だ

海賊にも遭った、嵐にもあった

部下の尻拭いのために裁判にも立った

それら全てがあなたの糧になったと語る


最後の章

病に伏せる貴方が描かれている

病院を拒否し家へと帰った貴方

家族と共に昔を語る


嗚呼、最後のページだ

一体何が書かれているのだろうか?

後悔?恐れ?それとも願い?

否、書かれていたのは一つの心配事


最後の一説は気遣い

貴方と同じ病と闘う甥とその家族への

まだ若い彼の為に

貴方は一つの願いを語る


パタリ、と本を閉じた

貴方が私に托した本を

正面に座る貴方

さあ、案内しましょう、貴方の逝くべき場所へ

亡くなったもう一人の祖父への詩をリメイクしました

如何でしょう?

感想お待ちしております(ペコリ)

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