第四話
言い訳はしません。試験勉強及び個人的な事情で全く持ってPCをやる事ができませんでした。
話のクオリティが上がっていることはまずないので
ではどうぞ
朝7時ちょうど、神無月瀬南は起きた。着替えてリビングに入ると刹那が台所で朝食を作っていた。
いや、正確に言うと作り終えてたの方が正しいのだろうか。
机の上には盛り付けられた皿が並んでいた。
「おはようございます。お兄様」
「おはよう」
いつもと変わらぬ挨拶を交わし瀬南と刹那は席に着いた。
瀬南は席に着いた刹那を確認してから朝食を口に運んで行った。
本日の朝食は、ベーコンエッグ、トースト、カフェオレ、ヨーグルトと言った基本的な朝食である。
そんなメニューの朝ごはんを黙々と口に運び会話をしない二人。特に話題がないため話す事が無いのだ。
しかしその沈黙を破ったのは瀬南であった。
「そういえば、一年生は早速今日から実習なんだろ?」
「はい。確か射標魔法を使いターゲットを破壊する実習でした」
思い出しながら答える刹那。
「なんだ。お前なら朝飯前の事より簡単な事じゃないか」
「お兄様褒めすぎです」
何故か少し顔を赤らめる刹那に対して瀬南は何の表情も変えなかった。
「あと、首席入学者って学年統率会に属されるんだろ?」
「まあ、端的に申しますと学年責任者みたいなものですから。それと同時に生徒会の方にも入らなければならないですし。今日はそのついて話が合った気がします」
学年統率会とは、各学年二名魔法においての優秀者、判断力、統率力、行動力のある人が選出されるいわば学年をまとめる会の事である。
一学年280名がいるこの魔導校はそれなりの人材がいなければ意味がない。
毎年恒例なのかはわからないが首席入学者は自動的に学年統率会、および生徒会に属すことになる。
ちなみに生徒会は総勢19名しかいない。現代の学校の生徒会(おもに魔導校)などは、校則違反者捕獲委員、学年統率会、総務会でしか成り立っていない。
生徒会長=三学年学年統率長と思ってほしい。
「いろいろと大変だな」
「本来ならお兄様がやっていたことです」
皮肉を少し混じり合わせながら言葉を放つ刹那に瀬南は苦笑を浮かべた。
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前も述べたとおり魔導校には担任制があるがほとんどの場合生徒による実習授業。担任が顔を出すなど余程の事じゃない限りない。
理由は魔法を教える魔法師が数少ないからである。実際に担任が付いたとしても教える事ができるクラスはA組とB組、C組の三クラスだけである。一学年280名の生徒を教えるのはまず神業と言えるだろう。
世界で魔法を使いこなす人が7割を超えるのにそれを教えられる魔法師は1、2割にしか満たないのである。
そのような授業が今日から始まろうとしているE組の教室に入った瀬南は新鮮は空気を覆すような気迫で席に着いた。
「よっ、瀬南」
気軽に名前を読んだ青年、言うまでもなく昨日知り合った道生慎哉であった。
「おはよう」
お決まりの返事を返した瀬南。そこに一人少女がやってきた
「おはよー」
彼女も昨日瀬南と刹那が知り合った南方凛である。
「?瀬南、だれこいつ?」
初対面の人に向かいこいつよわばりした慎哉。それに相手は少女、凛の眉毛がぴくっと動いた。
瀬南はやれやれと首をすくめた。
「ちょっと、瀬南、こいつだれ?」
どうやらこいつよわばりしたのは慎哉だけじゃなかった
と言うと二人とも同じレベルになる。瀬南は心中思った。
「昨日知り合った。道生慎哉。で、慎哉、南方凛。昨日知り合った一人」
仕方がなく双方に名前を教えた瀬南。しかし二人は聞く耳持たず牙をむいていた。
「てめえ、さっき俺の事こいつって言ったな!?」
「それはあんたも同じでしょ!!初対面の人に、それに女子だよ!!」
飛び交う口論の間にいる瀬南は周りからきている視線を逸らしつつも逃げたい気分だった。
二人は利口なのかはたまた気強いのか暴力は一切起こらずにいた。
「二人とも、そろそろ席に着いたらどうだ?」
落ち着いて仲裁に入ると二人は落ち着きそれぞれの席へと戻って行った。
生徒は、授業が始まる前に学校側から配布された携帯端末にその時間の授業の内容などを転送しなくてはならない制度がある。
始業開始五分前、教室にいる生徒たちはそれぞれ席に着き、机の側面にあるカードリッジを差し込むような場所に端末をセットした。
無論、瀬南は昨日のうちに転送を済ませていおいたのでその必要はなかった。
そして始業開始の合図と同時に一人の男性教師・・・・と言っていいのだろうか一人の男性が入ってきた。
男性は周りを見渡してからしゃべりだした。
「えー、みなさん初めまして私はこの学校の授業指導及び教育指導を担当しております宇崎隆星です。
教育指導と言っても学校で悪さをしている人を徹底的に指導するとかそんな古びた係ではありません。
生徒一人ひとり、悩みを持っている人がいれば夢を持っている人もいます。私たちはそんな君たちをサポートするのが授業指導及び教育指導の教師としての役目です。
相談したいことなど授業についてなど分からないことがあれば聞いて下さい」
間を開けずすらすらと喋る先生-宇崎隆星は表情なに一つ変えず辺りを再度見回していた。
「それではこれから実習見学に入ります。授業前に転送した地図を参考に先輩たち、または同学年の友達の実技を見て参考にするようにしましょう。尚、実習クラスは生徒一人一人違うので間違えないようにしてください」
そして、隆星は教室を早々と出てしまった。ほかの生徒も実習見学のため教室を出ている人が数人いる。
「なぁ、瀬南は何処のクラスに行くんだ?」
横から慎哉の声が聞こえ視線を向ける瀬南。その後ろに凛もいた。
「ああ、俺は一年A組だけど」
「お、同じじゃん。ん?でも一年A組って瀬南の妹いるよな?」
「そういえばそうね」
「ああ、一応刹那に入ってあるんだがな、あまり目立たないようにしないと」
苦笑を出す瀬南。そして慎哉に手を引かれて瀬南たち一行は教室を出た。
しかし教室を出たことで騒動は既に始まっていた。