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ハジマリの

皆さんこんちゃっすオカルトマニアの____________

今日は20XX年に公表された政府公認組織、陰陽師協会の真実について解明していこう_____

公認されたとはいえ、実際に存在するのかそもそもどのような活動をしているのか不明____

それに、妖怪って___________とか信じ____________

で、今日は____ので、____________にお越しいただき________。

「先日未明、__県__市にて身元不明の変死体が_____」


 少し田舎な小さい町、所々にある廃れた家に黒い影が動く。とある人間を見るために影たちが顔を出している。見られていることを気にせずその人間は街を進んでいく。そんな人間、彼は今日霊魔町の日常へ新たに加わる者だった。

『あいつ、憑かれているな』『簡単に食べられそうじゃない?』『なんだかいい匂いがするぞ』

黒い影達、そう妖怪たちが彼を吟味していた。気味の悪い笑みを素通りし気にしない素振りをする彼はどんどん歩を進めていく。霊魔町の妖怪が集まりそこら一帯の雰囲気が悪くなっていく。彼は小学校を過ぎ川辺を過ぎ菓子屋を過ぎ、そしてある長屋式住宅の前で歩を止める。

ピーンポーン

「はーい。」

女性が出てきてなにか楽しそうに会話をしている。妖怪たちはチャンスだと思い再びジリジリ近づく。

「おい、何をやっている。」

威圧のある声がそんな妖怪たちを静止した。紫髪に大きな耳と九つの尻尾を持つ狐男があたりをゆっくりと見渡し妖怪たちに話し始める。空気が変わり妖怪たちは近づくのをやめて集まりその狐に膝をつき始める。

「状況を説明しろ」

お互いに目を合わせた後、口々に話し出す。

『新しい人間が入ってきたんすよ』『何やら取り憑かれてまっせ』

「取り憑かれた人間だと?そんな者が霊魔町で生きられると考えているのか。」

変わらず話している彼を見る。そして少し考える素振りをした

「確かに憑かれているな。しかし奇妙な雰囲気が...。まあいい。」

嫌な笑みを浮かべ小物たちに言った。

「あいつについて調べよ、そして私があいつを狩る。」

その瞬間黒い影が散り、その人間を調べようとあたりの家に隠れ囲みだした。


「__君?どうかしたの?」

「...いえ、何でもないです。」

笑みを浮かべた後、黒髪の彼が再び女性から目を離しつぶやく。

「かなり多いな。」


話し終わり、彼は長屋式住宅から来た道を辿っていく。そして菓子屋につく。

「あら、いらっしゃい。」

店頭で準備をしていた女性が話しかけ中に入っていく。再び話し始めスタッフルームに入っていく。

『あいつ歩き方へんね』『これじゃあ見えないね』『待ってたらまた出てくるっすよ』

日が傾き始め、菓子屋を出た彼は川辺を歩き小学校を過ぎて町の役所へ向かった。

『いろんな人間とシャッベッテルの』『あいつに取り憑き近づくか?』『いやそれはやりすぎっす』

時間が過ぎていき小学校、川辺、菓子屋を歩き長屋式住宅に帰っていった。

『家に入れない?』『なぜ、』『なぜ?』


「さあ、どうだった。」

月がのぼり小さな町は少しの光を残していた。

町外れの山奥、廃れた神社ではよく星が見え、賽銭箱に狐が座り小物たちが周りを囲む。

『やつは常時フラフラしていてやはり憑かれた弊害が出てまっせ』

『街の奴らは人がいいだのいけめんだの言ってるんで心に漬け込めそうっす』

『でもあいつの部屋には入れなかったぞ』

妖怪がボソボソと話し始め再び狐はニヤニヤとしふと気づく。

「部屋に入れない?」

『はい、入ろうとしてもなんか弾かれるような?』『なぜか近づくたび行きたくなくなるんすよ』

狐がため息を吐きうなだれる。

「...まあいい。思ったよりも殺りやすいやつのようだな。」

賽銭箱から飛び降り歩き出す。それに小物たちがついていく。

「朝日も見れぬまま死ぬとは可哀想な人間よ。」


人気のない薄明の時間、彼はなぜか何も持たず町を歩く。

「やけに都合がいいな。お前らは見てろ。」

その言葉とともに小物たちが彼を囲み始めた。そして狐が彼に牙をむこうと近づく。

そして後ろから爪をたてようとした。その時、

バチッ

「くッ!」

衝撃が走り狐が再び彼を見る

「ちょっと、散歩の途中なんだけど。」

ゆっくり喋りだした彼の目の前には札が浮いており線を結んでいる

「御札だと?貴様、」

「レベル2、御札を使うまでもなかったな。」

狐を無視しなにか考えている。狐に苛立ちが見えてくる。

「おい、無視するな!」

「はぁ、うるさいよ?まだ日が昇ってないし、近所迷惑。」

彼が狐に指を指すと一瞬だけ口が開けなくなった。

「...ッあ、貴様何者だ?」

「あーまー、そうね。うん、まー。」

曖昧に伸ばし更に狐が苛立つ。そして息を吐き真っ直ぐ見つめる。

「何?あの帰っても...」

「ならば、本気でいかせてもらう。」

「え、」

「我、尾美狐神老之(おびぎつねかむろの) 九郎(くろう)いざ尋常に!」

九郎の体に炎がちらつく

「待って、ほんとに!ねえ、やだ。」

「勝負!!」

その瞬間普通では考えられないような紫炎の矢が彼を襲った。

バチンッ

先程よりも多い御札が彼を守っていた。先程までのらりくらりしていた男が九郎に向き合い直した。

「...ねえ、そんなに俺と戦いたいの?」

「ああ、その無礼な態度を改めるまでな。」

「...襲いかかったのそっちじゃん。」

うーんと唸り、手をうしろに組み少し構える。

「じゃあ答えたげるよ。」

「ふん。」

狐に炎が立ち始めまた矢を繰り出そうとする。その瞬間狐の目の前から彼は消え、背後に立った。

「なッ」

足をかけ、狐の腕を取り転ばす。上に乗りそしてどこからか大幣を取り出し狐の首元にあてがった。

「で?満足?」

「貴様ッ!」

大幣を持った側の腕をつかみ反対の手で反撃しようとした瞬間御札が絡み始めた

「なんだこれ」

「はーい、引っかかった。」

彼が上から退いて御札が九郎を引っ張り座らせた。

「なにをする気だ!」

「尾美狐、ってあれでしょ6年前に吸血鬼とドンパチした九尾の狐の名家。」

「それがなんだ!離せ!」

彼は狐を真似するように嫌な笑みを浮かべた

「て、ことはよ?お前を従えたらここ一帯にいる妖怪への牽制になるってわけよね?」

「は、」

「おまえ、今日から俺の式神ね。」

日が昇り始めあたりが明るくなり彼の顔がはっきりと見えてくる。

「お前、」

初めて目が合う、濁った琥珀の瞳が九郎を見下ろす。そして額を軽く叩く

「ね?はい、これで契約かんりょー。」

九郎の額に『下僕(笑)』と書かれた紙が貼られていた。

「...。」

「あれあれあれ?どうしたの?狐さん?」

ニヤニヤと煽る彼、九郎は下を見たまま震えだした。

「もしかして痛かった?あれ、手加減したはず...」

「ふざけるな、貴様あああああ!!」

そんな声が霊魔町に響いた。

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