『速記頭俊賢、空寝のこと』速記談2030
源俊賢卿は、関白藤原道隆公の御恩によって、まだ五位であるときに速記頭に補せられた。多くの適任者を飛び越しての人事で、俊賢卿は、道隆公にこの上ない恩義を感じていた。道長公が内覧の宣旨を受けた折りには、速記録を作成しなければならない役割なのに、会議の最中、居眠りをしていたという。道隆公の嫡男伊周公が、太宰権帥に左遷されなさったことを悲しく思ってのことで、あれはうそ寝だ、と俊賢卿自身が語ったという。
教訓:ということは、速記録は、無事に作成できたということか。