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そろそろ~っと接近中♪

 吸い方を知らなかった私は彼氏に煙草を始めたいから教えてほしいと言ったところ何の疑問も持たれずにすんなりと教えてもらえた。

 煙を初めて肺に入れた時は大いにせ返ったけれど吸い込む量を加減したら何とか改善された。

そして取り出し方や吸う仕草なども幾度となくシュミレーションした。



 美味しくもなかったけど頑張ったよぉ★(´Д`;)

 よし!それなりに吸えるようになったから作戦(?)実行しちゃうよ!



 私はバイトの終わりにタカヒロの目の届く距離でおもむろに煙草を取り出して吸ってみせた。

『ここで、このタイミングで吸ったら不自然じゃないかなぁ?( ´ Д ` ; ≡ ; ´ Д ` ) 』とすごくオドオドした。

 緊張して手汗もかいたwww

 すると、



 タカヒロ「あれ? 佐久間って吸うんだっけ?」



 キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

 最初の一言待ってたよぉ!! www

 イケメン・タカヒロまんまと私の罠に引っ掛かったなりぃ!! wwwww



 実乃果「うん、吸い始めたんだよww 」



 タカヒロ「そうなんだぁ(^ ^)

 あんまりハマりすぎんなよぉw 」



 タカヒロ優しいっすぅぅぅぅ!! (´;ω;`)

 ワタクシこのまま天に召されそうでありますよぉぉぉ(*´﹃`*)ぐへへ



 実乃果「うん、ほどほどに吸うよぉw

 ……あ、そーいえばうちらって携帯番号交換してなかったよねぇ?

 良かったらタカッチの番号とメアド教えてよぉ(≧ ∀ ≦)♪ 」



 わざとらしくないくらいのテンションで言えたかと思うけど、いきなり切り出しておかしくなかったかなぁ?(・・;)



『タバコで距離が近づいたら絶対携帯の番号を聞くんだ!』

 そうです。

 これが真の作戦だったワケです。

 もう心臓が爆発しそうだよぉぉぉ‼︎ ヾ(;☆ω☆)ノ



 タカヒロ「あぁ確かに交換してなかったな。

 今さらだけどヨロシク w 」



 あららら?

 こんなにもアッサリと聞き出せてしまいましたよぉwww

 実はイケメン・タカヒロも満更まんざらではなかったのかしらーん?♪ぬふふっ(*´ω`*)

 ……て、んなワケあるかーい!

 ホント自分の立場を分かってないドアホでございます○┓ペコリ



 これを期に私はバラ色と切なさが入り交じる生活を送ることとなるのだった。




 ✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼




 深夜バイト空けにイケメン・タカヒロの連絡先をGETしたものの果たしてどうしようか。

 どんな風にメールを送ればいいんだろう……。

 ああだこうだ悩んだ。

 脳みそが耳から溶け出そうになるくらい考えたwww



 ホントお前はアホかぁ⁉︎

 鉄は熱いうちに打てだろ!

 日にちが空けばもっと送信しにくくなるだろーが!

 とりあえず何でもいいからgoだ! goー!! ٩( ꐦ •̀ з•́)و

 と自分で自分を後押ししながらその日の午前中にメールを送信した。



 実乃果『おはよ~。

 今日も暑いみたいだねぇ(^_^;)

 は~ダルいわぁ★』



 うわ! 送っちまった!( ˙-˙ ; )‬

 さてどんな返信が来るのかドキドキするよぉ!

 と思う間もなく意外にも早く返信がやって来た☆



 タカヒロ『だな(^ ^;

 俺は次の授業まで時間が空いたからこれから2つ先の駅まで行ってくるよ(^ ^)v 』



 ん? それは『俺は暇だから今から遊ぶかい?』って遠回しに誘っておるのですか?

 それならそうと直球で言ってくれなきゃミノリン分からないでございますよーwww

 と言えるはずもなく、ましてやイケメン・タカヒロはそんなことを微塵みじんも思っていないだろうから



 実乃果『そっかぁ(^ ^)

 その後の授業に遅れないようにちゃんと戻るんだよぉ( ˘꒳˘ ) 』



 としおらしく返信した。

 あんまりしつこくすると煙たがられそうだからここはヒトマズこれでいいかぁ。

 まぁタカヒロの彼女でも何でもないしねぇw

 ………うぅぅぅ。

 は、歯がゆいよぉぉぉ★(地団駄)

 こうやって二人の愛が(はぐく)まれていくのねぇ♪(*´ω`*)

 と勘違いなおバカがまた成長していくのでありましたwww



 イケメン・タカヒロとバイトで会えるのは週に3・4回もあるしメールは3日に1度ぐらいで送った。

 タカヒロとアサコがバイト以外でいつ会っているのか分からないからタカヒロが大学に行っているであろう時間帯を狙った。

 恋敵とはいえアサコには十分気をつかっているのだ。

 アサコに対して劣等感があったし、何より “タカヒロにはアサコがいる” という事実が恐かったからだ。

 皆も認めている仲だからこそ私なんかがイケメン・タカヒロを好きになったと知れたら周りからもアサコからもどんな風に冷やかされるのか目に見えていた。

 勿論矛先がタカヒロに向かないとも言い切れない。

 だから私がタカヒロを好きになったことは決して誰にも言えないし、絶対にバレないように私の言動一つ一つに気を配らなくてはならなかった。

 そう考えると何だかアサコが羨ましくなってきた……。

 誰にも気づかうことなく堂々と付き合えているし、皆が知らないタカヒロの一面を誰よりもそばで見れているし、そしてイケメン・タカヒロにどれだけのことをしてもらっているのか計り知れない。



 辛いけど、悔しいけど……タカヒロの好きなタイプに近づくにはアサコ自身をもっと知る必要があるのかもしれない。

 あえて見て見ぬフリをしてきたアサコを、タカヒロや皆が認めたアサコを私は観察することにした。


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