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【WEB版】婚約者に浮気された令嬢は異国の強面盟主に溺愛される〜呪いで猫になりましたが、毎日モフられています〜【コミカライズ・電子書籍4巻配信中】  作者:
番外編

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冬の過ごし方・前編

 ここは私が生まれ育った国にあるバーク様のお屋敷。

 そこにある大きな出窓で庭の景色を眺めながら猫の姿でお昼寝中。


 冬の寒さは苦手だけど、晴れた日の陽射しは穏やかで気持ちいい。特にここの出窓は大きく、午後から日当たりもよくなるので、バーク様が忙しい時はここでお昼寝をすることも。

 すると、使用人Aのどなたかがふかふかの猫ベッドを置いてくださり、極上のお昼寝空間に。


「むにゃぁ……」

(気持ちいいですぅ……)


 ぽかぽか陽射し浴びてホカホカに温まった体。ただ、この国は冬になると昼間が短いため、もう太陽が地平線に。


「うにゃぅ……」

(そろそろ起きないと……)


 うっかりこのまま寝ていると今度は窓の外の冷気に襲われ、せっかく温まった体が冷えてしまう。でも、この微睡みの瞬間が気持ち良くて……


 至福の時間を満喫していると、バタンと勢いよくドアが閉まる音がした。それからドタドタと近づいてくる大きな足音。


 ピクピクと耳だけを動かして、その音を追う。


(この足音は……)


 顔をあげると同時にドアが開いた。


「ミー! 夜市場に行こう!」

「ふにゃぁ、みゃ?」

(夜市場、ですか?)


 コテンと首を傾げる私にバーク様が手を伸ばす。


「冬にしかやってない市場があるんだろ? 行ってみたくて仕事を早く終わらせたんだ」


 強面が満面の笑みを浮かべている。その笑顔に私の胸がドキリと跳ねた。こうして一緒に暮らすようになっても何故か慣れなくて、何度もときめいてしまう。

 そんな気持ちを隠すように私は大きな声で返事をした。


「にゃ!」

(はい!)


 伸ばされた手に飛びつき、そのまま大きな懐の中へ。太陽の香りに包まれ、思わずうっとりとなる。


「うおっ、あったかいな」


 そこに降ってきた驚いたようなバーク様の声。

 そのどこか慌てたような様子に私の悪戯心がむくむくと育つ。


「みゃん!」

(えい!)


 私は懐から顔を出して手を伸ばした。ピンクの肉球がぷにっと褐色の頬に触れる。


「なっ!? お? あったか柔らけぇ!」


 強面がとろんと溶けて嬉しそうに頬ずりする。最強で有名な竜族の盟主とは想像できない腑抜けた姿。とても他国のお偉い様方には見せられない。

 でも、これが私の大好きなバーク様で。


「うなみゃぁなん」

(お仕事を頑張ったご褒美です)


 私はバーク様が満足するまで前足を自由にさせ…………るつもりでしたが、途中でにおいを嗅ごうとしたので強制終了しました。





昼と夜も短編を投稿します!

書き下ろし小説4巻が配信開始になっております!


竜族のギルドに届いた奇妙な依頼文

依頼主がいる東の大陸へ行くと、そこは中華風ファンタジーな獣人の国だった!

ぜひぜひ!お楽しみください!ฅ(๑•̀ω•́๑)ฅ

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書き下ろし小説4巻が4月24日より配信開始
・4巻は竜族のギルドに届いた奇妙な依頼から、獣人の国がある東の大陸へ! そこは中華風ファンタジーな国でした+番外編では使用人A全員の名前がついに出てきます!
 
・1巻は第一章よりモフモフが増加+書き下ろし短編(温泉編)付き
・2巻は第二章よりWEBとは前半のストーリーを変更、イチャ甘を増量
・3巻は第三章を大幅加筆+番外編でバークとオンルの幼少期と出会い編の書き下ろしも収録!

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茶色井りす先生によるコミカライズ配信中
【毎月 第一木曜日1話配信】&【合本版1・2・3・4巻配信中】
可愛い猫のミーとイケメン筋肉のバークが漫画で読めます! 眼福、癒しコミカライズになっておりますので、ぜひ!
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