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冬童話2019・2020・2021・2022・2023・2024提出作品

モアイさんとほしのおくりもの

作者: 黒イ卵
掲載日:2020/01/15





 ここはイースターとう。


 モアイさんのあさは、いっぱいのコーヒーからはじまります。

 ひきたてのまめのかおり。

 うーん、きょうがはじまった!

 そんなきぶん。


 「モアァ! もああぁあ!」


 あら、ベビーモアイちゃんがおきたみたい。


 「どうしたのかな? よくねむれた?」


 「モア! モア! オッパー!」


 「はいはい、いま、オッパーあげますね」


 そういって、モアイさんは、ぽこんっとむねをはずして、ベビーモアイちゃんにわたします。


 「オパっ! ごくっごくっ。

  ……このいっぱいのためにうまれてきた」


 きゅうにおしゃべりがじょうずになるのも、オッパーのおかげ。


 「さて、オッパーもあげたし、いまのうちに……」


 モアイさんは、ちじょうをかんさつします。

 さいきんのたのしみは、ヒトをうきうきウォッチングすることです。


 ヒトのこそだては、きょうみぶかいです。

 みんなでベビーをそだてます。

 どうぐもふえて、オッパーをビンにいれてのませたり、ひもでベビーをだっこします。


 ヒトのベビーは、じぶんではなにもできないのです!


 むねがとれないなんて、こそだてたいへんですね。

 ベビーがおっかけてきたり、ずっとないたり。

 マザーのじかんはなさそうです。


 でもヒトは、モアイさんみたいにオッパーはとれないけれど、オッパーのかわりをつくって、みんなでそだててます。


 だからきっと、ちじょうにたくさんふえたのですね。


 「そんなヒトも、おおきくなると、せっかくそだてたベビーどうし、けんかばかりなのね……。

  ドラマがあって、おもしろいわ〜」


 かためのいわをバリバリたべながら、ごろごろウォッチングします。


 「オッパーおわった! あそぼ!」


 おっと、オッパータイムがおわりました。

 モアイさんは、ベビーモアイからむねをうけとって、ぽこんっと、つけます。


 こうしておくと、オッパーにマナがたまるのです。


 「はいはーい、きょうは、なにしてあそびましょうか」


 「かおごっこがいい!」


 「かおごっこね、よし、モッアーイ!」


 こうして、ベビーとすごすのです。


 いっぽう、そのころ。

 パパモアイのおしごとは、マナのかんりです。


 マナとは、ちきゅうやうちゅうにある、まりょくのような、ふしぎなちからです。


 もうすぐ、ちきゅうからとおいオリオンざの、ベテルギウスというおほしさまがしんで、パン! します。

 おおきなおおきなふうせんが、はじけるみたいになるそうです。


 パパモアイは、そのパン! からちきゅうをまもるため、オゾンそうをマナでつよくします。


 めいそう、めいそう、めいそうです。


 なので、ママモアイはひとりでこそだてをします。

 おおきくなあれとそだてて、パパからベビーに、マナをひきついでもらうのです。


 よるになりました。


 ベビーモアイちゃんは、ゆうらゆらところがされて、すっかりうとうといいきもち。


 おほしさまがきらきらしています。


 モアイさんは、ちきゅうさんのぐちをきいてます。


 「は〜あ、46おくさいか〜……。おはだがかんそうして、かゆいのよね〜。ちょっと、カサブタをべりっとしたいわ〜」


 「ちきゅうさん、カサブタをべりっとしたら、たくさんいるいきものが、みれなくなりますよ」


 「あっ、そっか〜、モアイさん、うきうきウォッチングにハマってるんだっけ。たのしみをうばうことは、したくないわね〜」


 「せめて、あと1おくねんは、ガマンできませんか?」


 「うーん、そうね〜。あら、でも、モアイさん。オリオンざのほしが、パン!ってなったら、わたしのカサブタはおおあらしよ。もっとマナをためないと〜」


 「あらあら。ちきゅうさん、よけられないんですか?」


 「きんにくがたりないのよね〜。ちょっと、はんぷくよことびの、れんしゅうしようかしら?」


 「おつきさまにぶつからないように、おねがいしますね」


 そうして、よるがふけていきます。


 モアイさんは、いつか、ヒトがかせいにいくのを、とてもたのしみにしています。

 そうしたら、かせいとちゅうけいして、かせいをうきうきウォッチングをするのです。


 もしも、オリオンざのベテルギウスがパン! して、ちきゅうさんまでとどいたら、ですか。


 そのときは、そのときです。


 だって、ほしがしぬときは、ほしがうまれるときなのです。


 いつかモアイさんのからだは、くだけていしになり、こなごなになって、すなになり、もっともっとちいさくなって、ちきゅうさんのかけらにもどります。


 そうして、ほしのかけらはめぐっていきます。


 みんな、ほしのおくりものです。


 「すーやすーや」


 モアイさんも、ベビーモアイちゃんも、ほしのかけらで、できています。

 

 「おやすみ、ベビーちゃん。おおきくなあれ」


 マナのリレーはつづきます。



(おわり)




モアイさん、おつかれさまです。




挿絵(By みてみん) 



☆秋の桜子様に、FAをいただきました!

ありがとうございます!☆

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― 新着の感想 ―
[一言] すっごい発想力ですね。 楽しく読ませていただきましたー。 胸が着脱可能!
2023/04/30 11:59 退会済み
管理
[一言] エッセイ「なまこが紹介する、『お気に入り短編集』」の紹介で拝読させていただきました。 感動しました。 この発想はわたしにはできません。 楽しませてもらってありがとうございます。
[一言] エッセイ「なまこが紹介する、『お気に入り短編集』」の紹介でお邪魔しました(様式美)。 噛めば噛む程味が出る、スルメのような小説ですね!w 私達が生きていられるのはモアイさんやちきゅうさんが頑…
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