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歪んだ世界の紫水晶  作者: 水霊
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炎の雨と2つの心源

アメジリア「んっ…zzz」


カナ「まだ寝てる……お姉ちゃんそっくり…」


ゴゴゴゴゴーン

シル「いるかー?」


カナ「いるよー?」


シル「違う、お前じゃない。」


アメジリア「zzzz」


シル「起こしていい?」


カナ「用事あるの?」


シル「じゃなきゃ、来てないだろ。」


アメジリア「zzzz」


シル「起こすか。(鎌を用意)」


カナ「ちょっと!?」


シル「安心しろ…目覚まし用の爆音が鳴るやつだ。」


(耳がおかしくなるくらいの爆音)


アメジリア「ふえっ!?」


カナ「お兄ちゃん…耳が…」


シル「この耳栓すげぇわ。」


アメジリア「耳にしこりがある気が…」


カナ「わかる…」


シル「起きたか、リーパバーに来てくれ、そこで話をする。」


アメジリア「ちょっと待って。」


シル「うん?」


サスピシャン「呼んだ?」


ジェラス「どうしたの?」


アメジリア「あー…その…心源守護者達を連れてきてくれ、ただ、動き回ってる狂気の守護者は連れてこなくていい。むしろ逃げてくれ。」


サスピシャン・ジェラス「それがいいかもね。」


シル「えー…」



アメジリア「話ってなんだ?」


シル「単刀直入に言う。アンタ死にかけただろ。」


アメジリア「人間の時?」


シル「ああ。」


アメジリア「ある…けど?どうした?」


シル「最近、死にかけた人間が魔物になる現象を耳にする…何者かが仕掛けたことは知っているんだが…山の洞窟に巣作っている奴がいるんだ…そいつが…」


アメジリア「仕掛けた?」


シル「違う、その元人間の魔物だ。あまり情報がなくてだな…行ってきてくれ。」


なにそれ…お前がやれよ…


アメジリア「でも…」


シル「報酬金はアンタにやるよ。」


アメジリア「はいはい、承りました。」



またあの人が慰霊している…

よっぽど…悔しかったんだろうな。


児童の母親「あ、また会いましたね。」


アメジリア「そうですね。」


洞窟の入り口は見つけたのだが…


アメジリア「これからこの山の洞窟に行くんですよ。」


児童の母親「私もついていっていいですか?」


アメジリア「なんで……」


児童の母親「もしかしたら…ここに息子がいるかなって。」


いるのは死にかけた人間が変貌した魔物だけど…


アメジリア「わかりました…じゃあ、後ろを。」



流石、加工された洞窟だ。明るい。

というか海底にある遺跡みたいな感じになっている。


児童の母親「綺麗〜。」


本当に幻想的だ…あの炎の雨も…

ん?炎の雨?


アメジリア「あつっ!」


児童の母親「大丈夫ですか?」


魔物「なんで…いるんだよ…」


見た目は炎のシャチっぽい。

あいつらを行かせたときに限って…


魔物「まぁ…これで逆襲ができるわけだ。」


まさかこいつの狙いは…


魔物「そこの盾を生み出せる方…邪魔しないでくれない?」


アメジリア「なにが目的なんだ…」


魔物「逆襲…それだけさ。」


アメジリア「この人はなにもしていない。」


魔物「確かに!なにもしていないな。俺があれほどあいつに苦しめられても…なにもしてない!信じていたのに…裏切った!」


まさか…


アメジリア「…」


魔物「この気持ちは誰もわからない…父親の暴力に苦しみ…救いの柱にしていた母親に…裏切られた…この!気持ちは!」


アメジリア「その母親が…この人ってことか。」


魔物「そうだ。」


児童の母親「え?…△◯×ちゃん…なの?」


聞き取れなかった。


魔物「その汚れた名前で呼ぶな、今の俺はリベラルだ…経緯も知らないくせにさ、勝手に呼ぶな。」


アメジリア「…いつ頃…その姿を得たんだ…?」


リベラル「ああ…血だらけでこの山に倒れていたとき…」



人間の頃のリベラル「う…誰か…誰か助けて…!」


父親「助けなんてこねぇよ。出来損ないが!なぜ生まれた!」


人間の頃のリベラル「う…」


父親「この辺なら誰も来ない、そのまま朽ち果てろ。」


人間の頃のリベラル「あいつら………どうせ…」


???「やぁ、やっと見つけた。」


人間の頃のリベラル「誰…」


???「まずは…」


人間の頃のリベラル「!?痛く…ない?」


???「ふむふむ…君は…逆襲と求愛の2つがあるんだね…複数心源を持てるとは…この世界の人間のは興味深い。」


昔のリベラル「ありがとう!ところで名前は?」


バイヘルム「バイヘルム。困った人を助けるのが仕事さ。」



リベラル「それ以来、俺は気づいた。親というのは救ってくれる人で、お前らはそれをなしていない…バイヘルムさんこそ…親なんだって。」


どうやらシルの言っている件はバイヘルムが絡んでいたのか…


アメジリア「バイヘルム…か…」


リベラル「知っているのか…?」


アメジリア「君と同じく、死にかけたさ。」


自分のことを話した。

死にかけた原因も…


リベラル「お前…」


リベラル「俺の父を…あの野郎を成敗してくれたのか…ありがとう…」


アメジリア「あー…お礼をしたいなら…この人を見逃して欲しい、ずっと後悔していたらしい…なにもできなくて、ただ見ているだけの自分を悔やんでずっとお参りに来ていたらしいし…」


リベラル「そうか…」


リベラルの母親「…ごめん…本当に…」


リベラル「大丈夫だ…もうやり返す気もなくなったし。」


ふぅ…これでキララリアに迎え撃つ準備ができる。



アメジリア「はい済んだ、魔物の名はリベラル。2つの心源持ち、死にかけた原因は父親による虐待。」


シル「ほふはっほ。」


アメジリア「飲み込んでから喋って…」


シル「よくやった、報酬金は7000万だ。ほらよ。」


アメジリア「眠い…」


シル「じゃあ魔力ありのメニュー頼めよ…ほら。」


アメジリア「チキン頼む〜!」






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