第988話 チーム[ヴァルハラ]の躍進
竜、蛇が溢れたその場を占拠していた老人の殺害を終えた事で今回の任務を達成したチーム[ヴァルハラ]のメンバー達は一人も欠けること無く、生還した事でチーム[ヴァルハラ]の名が知られ、始めた時次にチーム[ヴァルハラ]が訪れたのは小さな集落へと訪れていた。
常に余裕、常に油断を見せるベルセルクだったが、この町を見た瞬間から、明らかに様子が変わった事にジークはベルセルクを気にかける。
「……どうした?ベルセルク様子が可笑しいみたいだが」
「何故、ここに、ここは封印された筈だ」
「封印?」
「ここは俺が出た時から、アメリカ軍によって封印された筈だ」
「……ここで何かあったのかい?」
「……俺の故郷だ」
ベルセルクが故郷と呼んだこの場所はアメリカ軍によって封印が行われ、アメリカ軍が管理していた場所の筈だが、現在はベルセルクの知る故郷は無く、廃墟となっていた。
それはこの場所だけが時間が進み、荒廃した様にも感じれた。
「何で、建物が崩れている?何で草木が枯れている?何で、何で人が誰も居ない?」
アメリカ軍のチーム[アグレッサー]の精鋭がこの場所の管理しており、この場所の状況からチーム[アグレッサー]の全滅とアメリカ軍が施した封印が破られた事になる。
「……ベルセルク。落ち着いて」
「黙れ!ここには俺の家族が……ジーク、分かるか?」
「何がだ」
「チーム[ヴァルハラ]として、動く以上多くの場所で恨みを買う。チーム[ヴァルハラ]に挑んでも勝てないと気づいた、悟った者は身内を狙う。俺の故郷がこの有り様だ。お前の故郷もいずれこうなるかもな」
「その心配は要らない。クラディウス・マークデウルに故郷を滅ぼされている」
「……クラディウス・マークデウル……良く生きていられたな」
「逃げたからなぁ」
「チーム[ヴァルハラ]として、もう引く事も出来ねぇな。犠牲を出したなら、それを無駄には出来ねぇここまで来たら、潜入を必ず果たす。管理する神に潜入する!」
ベルセルクの故郷が滅ぼされたのが始まりだった。チーム[ヴァルハラ]のメンバーの関係者は殺されていった。しかし、ラインハルト・フーバーの家族、イギリスの関係の殺害はチーム[円卓の騎士団]によって、倒され失敗に終わり数年が経過した時、チーム[ヴァルハラ]に管理する神が接触する。
「チーム[ヴァルハラ]の活躍は聞いていますよ」
帽子を深く被ったその男は突然姿を現すと、ベルセルクの隣に座り込む。
「……誰だ?」