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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第3章 獄卒を束ねし金棒(インフェルノ・リーダー)
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第977話 混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)

竜我が皆に逃走を促すのには混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)の脅威知っているからこそだった。

混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)は名百名の混剣であり、持ち主を中心として、感情や思考、属性等真逆のものとし、攻撃を防御へと変える事も出来るため、攻撃した筈なのに防御をしていると言う事になるため、この混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)を相手にする場合、一番賢い選択は逃走とされており、竜我のその判断は正しい事になる。


「……逃がす事はさせぬ。……逃げられもしないがな」


竜の仮面の言う通り、逃走を始めた筈の四人は竜の仮面へと向かって走っていた。


「……もう混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)の影響が」


竜我は四人の行動が真逆になった事を見て、混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)の効果が発動した事に気がつく。


「逃げたければ、逃げるが良い。逃げられるなら……だがな」

「……逃げられない様だ。僕が相手をする、様子を見て逃げてくれ」


竜の仮面の厄介さから竜我が一人に残り戦う事を決意する。

しかし、その決断を否定したのは一夜だった。


「……勝てるのか?命をかける事は許さない!」

「一夜、僕の神器、晴天開闢(せいてんかいびゃく)は全ての状態をゼロに元に戻す事が出来る。竜の仮面の混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)を退けられるのはこの場に置いて、僕だけだ」

「……分かった。ジークと天舞音だけは逃がす」

「一夜……君はどうする?」

「対抗出来るのは俺も同じだ。動ける以上俺は無敵だ。お前も俺の傍若無神(ぼうじゃくぶじん)の事は知っているだろう?」

「……分かった。先ずは二人を逃がす事を考えよう」


竜我は一夜を残す事を認め、晴天開闢(せいてんかいびゃく)を発動させ、体内に宿る神器を手にする。


「美しい、天色(あまいろ)の剣……晴天開闢(せいてんかいびゃく)だな」

「……この神器を把握しているなら、その効果も理解出来ている筈」

「……混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)はあらゆるものの性質等を真逆にする。魔法、能力、異能の発動を真逆、つまり発動しない事にも出来るが、それはこの剣に触れた時のみだ。この剣で触れれば、その神器は体内に戻るぞ」

「触れたらね。一夜聞いたね」


竜我のその言葉に一夜は無言で頷く。


「お前達が逃げる時間を稼ぐだと?二人が逃げようとすると、混沌を呼ぶ聖魔剣(カオス・フィールド)が発動し、さっきの様に逃げる事は叶わない」

「だったら、お前に向かって走れば、それが逆となり、逃げられる」

「九十九一夜。皆最初にその考えにたどり着く。だが、そう上手く行くと思うか?」

「……そんなに単純な話なら、ありがたいが……無理か?」

「やるだけ、やるが良い。己の無力感を知る事になるがな」

「竜我逃がすのも、戦うのもキツいぞ」




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