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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第3章 獄卒を束ねし金棒(インフェルノ・リーダー)
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第968話 ジークvs一夜

「そんな事言ってねぇだろう」

「なら良いけど」

「お前こそ、神崎家に戻らねぇのか?」

「僕は二度と戻らないよ。あそこに僕の居場所は無い」

「そうかい」

「……ジークフリードはどうなんだい?」

「直ぐに分かる。どうせ、奴はこの道場の門下生になったからな」

「先輩として頑張らないとね」

「いつも通りで良いだろう。それにお前に勝てるのはこの道場で父さんか母さん位だ」

「そんな事はないよ。君の剣術は」

「よせ、父さんも母さんも剣、剣、剣。俺はあの二人とは違う。何よりも俺は父さんも母さんも超えられず、お前にも勝てないからこそ……逃げたんだ。俺は体術でやっていく」


一夜の周囲は常に剣と密接な関係が所々にあり、一夜が剣を手にするの当然の様に手にする事になるが、周囲の才能と自身の努力が追い付く事無く、諦める様な形で体術へと変更することになる。川上家、九十九家共に剣に精通した家系にも関わらず、一夜の体術の才能は開花し、川上道場では父親の五三六(いさむ)、母親の玲奈との武器なしの戦闘において圧勝する程の力である。


「……ジークフリード・アンサンブルです。宜しくお願いします」


今日から川上道場の門下生となるジークの挨拶が終わると、ジークと一夜の手合わせが始まろうとしていた。


「……お前は剣を使うのだろう?使って良いぞ」

「見る限り、貴方は剣を持っていない様ですが」

「俺は体術のみでやる。気にするな。お前は能力も魔法の両方を好きに使え。俺は能力とこの体一つで相手してやる」

「……では、遠慮無く」


ジークは魔法陣を出現させると、そこから黒い棺を取り出すと、鎖に繋がったその黒い棺を背負い出す。


「……何だ?その棺は」

「魂を入れておく入れ物と言っておくよ」

黒棺(くろひつぎ)か?」


一夜はその特徴的な棺を見て、それが黒棺である事を見抜いた。黒棺からジークは魂を取り出すと、黒魔術(オーバーロード):降霊術を発動させ、魂の操作を始める。

それと平行して、ジークは受注生産(オーダーメイド)を発動させ、ジークが望む剣を複数造り上げると、その剣に魂を入れ込み、独りでに剣が動き出す。


「……降霊術と能力の同時平行か……面白いな」

「面白いだけでは、終わらないよ。僕のこれは曲芸ではない」


ジークは無数の剣を一夜に向け、放つ。

一夜は何の躊躇いも無く、己の拳、腕等を駆使して、剣を退けた。それはジークの目から見て、異様な光景だった。剣は一夜の腕に刺さる筈の角度と早さにも関わらず、一夜には剣が刺さる事無く、傷一つも残っていなかった。

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