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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第3章 獄卒を束ねし金棒(インフェルノ・リーダー)
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第967話 クラディウス・マークデウル

川上家の食卓に招かれたジークは未だに警戒心むき出しにして、五三六(いさむ)を睨み付けていた。


「そんなに睨まなくても良いだろ?」

「……」

「どうして、道場に現れたんだ?」

「……偶然だ。逃げて来たからな」

「逃げてきた?……どこから?」

「あいつから」

「見た所日本人はではないだろう。国を渡って逃走してきたって事で良いのかな?」

「そうだ。あいつは追ってくる……僕を匿えば巻き込まれるぞ。あの化け物に」

「その化け物とはなんだい?」

「クラディウス・マークデウル!」


五三六(いさむ)はその名を聞いて、驚きを隠せずに居た。

ヨーロッパ全土を恐怖で支配した管理する神(マネジメント・ゴッド)で恐怖の支配者と言われた暴君。

クラディウス・マークデウルは各地の増援やヨーロッパ全土の人達によって、ようやく捕らえる事に成功した。

そう。捕らえるに留まっており、殺す事が誰にも出来ず、アメリカにある世界最高監獄コキュートスで

|六封魔道具≪タブー・シックス≫の|戒めの弾丸≪レージング≫、|戒めの剣≪ドローミ≫、|魔法の鎖≪グレイプニル≫、|拘束の足枷≪ゲルギャ≫、|封魔の岩石≪ギョッル≫、|鋼鉄の杭≪スヴィティ≫の六個の魔道具による封印とコキュートスの管理をするレイチェル・レイバーの能力、絶対零度(アブソリュート・ゼロ)によって、冷凍保存し終わりを迎えたのは二日前の事だった。

ジークの様子から、ジーク本人がその事実を知らない事は見て取れた。


「君は逃げるのに必死で、知らないだろうけどクラディウス・マークデウルで二日前に捕らわれている」

「嘘だ!あの化け物が」

「世界中から増援が来た事によって、ようやく捕らえる事に成功した。それほどの脅威はかつて無いと言われるレベルでね。クラディウス・マークデウルは魔道具六個使用して、コキュートスに送られた。これ程の厳重な方法でコキュートスに送られたのは、これで八人目だ。そして、今までその七人は脱獄出来ていない。クラディウス・マークデウルの脅威は去ったと言えるよ」

「……僕はもう帰る場所は無い。もうあの屈辱を二度と繰り返さない。剣術を教えてくれ」

「分かった。道場としては賑やかになるよ」


ーーーーーーーーーーーー


翌日。


「一夜。今日から新しい門下生が加わるって話し聞いたかい?」


銀髪に中性的なその少年は笑顔で一夜に語りかける。


「知っている。今日から家に住んでいるからな」

「……それで不機嫌なのか」

「まぁ俺には川上家だけでなく、九十九家に住む事も出来るからな」

「……逃げるのかい?」



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