第953話 羽田海斗の行動
海斗は学生時代、敵無しと言われる程の実力である。海神の王剣の神器を体内に宿した異能力者であり、その気になれば、日本を一瞬で海に沈める事が出来る程の、水を造り出す事が出来、その圧倒的な強さから、負け無しの男言われていた。
そんな海斗は現在、東京本部高等部の校内の見回りをしていた。
「羽田先生。神奈川支部の防衛局から連絡が来てます」
女性教師からのその言葉に海斗は慌てて、職員室へ向かい走り出す。海斗は職員室にたどり着くと、保留にされている電話を手に取る。
「羽田さん。成田智則、山瀬準の二名が脱獄しました。連絡は以上ですが、何か有りますか?」
「大丈夫です。ありがとうございます。自分も探して見ます」
海斗は電話を切り、二人の脱獄を知り海斗は動き出す。
学生時代の海斗の同級生である成田智則とは因縁があり、海斗は何とかして、その因縁を断つ為、海斗は神奈川支部へ向かった。
神奈川支部の防衛局は脱獄した二人を探す為、動いていた。
動いていたのは、脱獄した二人を捕らえたチーム[アサシン]だった。
チーム[アサシン]が総出で神奈川支部の捜索をしている事で脱獄した二人が見つかるのは時間の問題なのは明らかであり、神奈川支部に到着した海斗は二人には会えない可能性も考えながらも、捜索を開始する。
暫くして、海斗は気がつく。チーム[アサシン]が未だに捜索を続けており、二人がまだ捕らえられて居ない事が来たばかりの海斗にも把握出来た。
「どこから探そうか」
神奈川支部に土地勘がある訳も無い海斗はどこから二人を探すのか考えながら、歩いていた。
そんな中、海斗はチーム[ゼロ]の副リーダー通り抜けの姿を目にする。通り抜けの能力を持つ男あるが、その名前を通り抜けとなり、名前を持たないこの男は周りからも通り抜けと呼ばれている。金髪のこの男はチーム[ゼロ]の副リーダーを務める男であるが、護衛等は無い。しかし、そんな男の前に一人の男が立ち塞がる。
立ち塞がる銀髪の男は通り抜けを守る為だけに結成されたチーム[三羽烏]の副リーダー城山一哉である。
「俺が仕留め損ない、捕らわれていた間抜けの二人が脱獄したようだ」
「そうか。チーム[三羽烏]の失態を取り戻すつもりか?」
「あぁ、念のため確認をな」
「勝手にしろ。それよりも無神は何処だ?」
「本部に居ると思うが」
城山から、チーム[ゼロ]のリーダーである無神の居場所を知ると、通り抜けはチーム[ゼロ]の本拠地である触れられず、目視が出来ないビルへと戻っていく。
 




