第909話 激突
背後の廉に気がついたアレックスは避ける事なく、その剣を体で受けた。
そして、廉は気がつく。アレックスには刃が通らない事を
「邪魔するな」
アレックスは振り返り、廉を攻撃する。
しかし、廉の目の前に白い物質で造られた物質が出現する。
アレックスの拳が白い物質に接触すると、アレックスの拳は止められる。
「あっ?」
「……誰であろうと、木山には触れさせない」
「はぁ?」
「何度も言わせるな。お前がいくら攻撃をしても木山や川上、佐倉の身は俺が守る!」
「……あり得ない。俺は最強無敵だぞ……俺の攻撃が止められた?そんな事はあり得ない。あってはならない」
「どれだけの力があっても、俺の創造神の物質は誰も破壊出来ない」
「……あっ?破壊出来ねぇだ?ふざけるな。なんだよ、てめぇは……最強たる俺の一撃を止めるとは何事だ?」
「一度守ると決めた相手は何があっても守り抜く」
「出来ねぇよ。お前はここで死ぬんだからな」
「お前は大した力は無い。俺の異能は絶対に破壊出来ない物質を出現させる事が出来る異能だ。しかし破壊出来ない変わりに、その物質は軽くなっている。お前の攻撃で俺が出現させた物質を吹き飛ばす事は出来ていない」
「何が言いたい?」
「威力のある攻撃なら、俺の物質は吹き飛ばされている。お前の攻撃は大したものだが、触れた瞬間に凄まじい威力を与えるだけだ。その後は何も無いのだろう?立花の神器を一瞬であそこまで追い込んでおいて、振り飛ばす事は無かったな」
「……」
「つまり、お前の一撃は初撃のみだ」
「……なんだそれ?威力を抑えてやっているんだよ」
「ならば、本気で来い。受けて立つ!」
アレックスは一瞬で武田の元に移動すると、武田に殴りかかる。
「無駄だ!」
武田は目の前に白い壁を出現させ、アレックスの身体中を白い物質の覆わせ、体を拘束した。
「……」
「絶対に破壊出来ない物質で身体を覆った。もう動けんぞ」
「認めるか。認めるわけには」
アレックスは自身の身体を覆う白い物質を破壊しろうと、全身から凄まじいオーラを放出する。
「無駄だ!」
「……くっ!ふざけるな!俺がこんな雑魚に、ここまで」
「勝敗を決するのに、必要なのは強弱ではない。必要なものは極端に少なく、確かなものだ。どんな手を使っても、何を利用しても、相手の行動を封じてしまえば、それで終わる話だ!」
「……本気でお前は殺す!」
「それをするには、体を覆っている創造神の物質を対処してから、言って貰おう」




