表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第1部 忘却の炎神
89/1033

第89話side:玲愛

side:玲愛

荒川玲愛の神の義手(ゴッド・ハンド)は檜山エンマの炎の裁きフレイム・ジャッチメントによって無力化され、更に新たに手を造る事が出来ずにいた。

そんな玲愛に対して攻撃を緩める事無く、檜山エンマは攻撃を続けていた。

玲愛には防ぐ手立てが無く、ただ立ち尽くしている事しか出来ずにいた。

玲愛の味方は一人、琴音ただ一人。彼女は玲愛を守るべく自身の能力の電子磁石エレクトロ・マグネットによって捕らえていた男達を玲愛の目の前まで移動させ、人間の盾を造る事しか出来ずに居た。

そんな時だ。ドレア・ドレスが来たのは


「どうやら、間に合った様ね」

「ドレアさん」


玲愛は嬉しそうに名前を呼ぶ。

危機的状況に最も頼りになる人物の登場に玲愛、琴音の二人は安堵する。

安堵したのはドレアも同じだ。玲愛が死ぬ様な事があればドレア自身もどうなっていたかは分からない。自然とドレアの目線は一人の男に向けられる。

檜山エンマ、炎の裁きフレイム・ジャッチメントの能力者と言う印象よりも機嫌の悪く、今にも暴れ出そうとしているとゆう印象が強く見られる男だ。何故、こんなにも機嫌が悪いのか。ドレアには心当たりがあった。

それは、檜山エンマと共に居た木山ゲンマと女達を連れ去り、何食わぬ顔でここに現れたドレアの姿を見たからだろう。ここにドレアが現れた時点で木山ゲンマと女達の生存確率はほぼ0%なのだから。それは誰よりも檜山エンマが一番理解していた。そんな檜山エンマを見てドレアはただ見つめているだけ、それ以外の事は何もしない。

怒りに任せて何をしてくるか分からない上に現状を正しく認識していないドレアは様子を見る事にした。

ドレアの考えてとして、檜山エンマは怒りに任せて、攻撃をしてくるだろうと見たままの推測をする。

しかし、檜山エンマの行動は全く違った。その行動はドレアだけでなく、玲愛、琴音の二人も驚かせる。


「皆、どうした?」


檜山エンマは怒りを感じさせない程の穏やかな声で話しかけてきた。

檜山エンマの目線からドレアに対して聞いていると思われる。ここでドレア自身が動揺すれば心理的に負けてしまう事になる。幻術を得意とするドレアにとっては一番避けたい事だ。精神的に優位に立ち常に幻術をかけやすくする様に努めているドレアはこの程度で動揺はしない。しかし、何かが引っ掛かる。先程までとは全く違いまるで別人だ。


「見た通りよ。ここには居ないわ」

「殺したのか?」

「今はまだと答えておくわ」


檜山エンマとドレアの二人はなんの感情も無く、会話をする。

檜山エンマはなんのやる気も感じず、脱力していく感じがしている。

そんな檜山エンマを見てドレアも同じように嫌、それ以下で話す。

たった一人では勝てないと諦めたのか、守る者を失いやる気が無くなったのか、どちらにして困る事は無い。


「何かあったの。ドレアちゃん」


チーム[カオス]のメンバーでドレアをちゃんを付けて呼ぶのは一人だけ、後ろから聞こえた声にドレアは振り向く。そこにはドレアが予想した通り人物ともう一人の少女が立っていた。浴衣と八重の二人だ。ルーナの命令によってここまで来た二人は状況が理解出来ず、ドレアに確認を取る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ