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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第1部 忘却の炎神
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第88話集うメンバー

「現在の状況は?」


今、ドレアが知りたい情報はそれだけだ。

玲愛の生死はドレア自身もただ事では無い。上からの以来で玲愛を助ける様に動けと言われ、死なせでもしたら、ドレアをただでは済まない。


「今は防戦一方だ」

「私は助けに行けばいいのね?」

「そうだ」

「了解したわ」


ドレアは電話を切り、スマホをポケットにしまう。

ドレアは動こうにも動けない理由があった。それは今も無言で立ち尽くす。

木山ゲンマと木山可憐の二人だ。現在二人はドレアの幻術によって全く動かず、意思を感じられない位だ。

この二人をここに置いては行けない。この二人も一緒に山梨に連れていくのも駄目となると……ドレアは動く。


「お待たせしました」


ドレアは魔法陣によって連絡を取っていた。

その相手はルーナ・アルジャナースだ。ルーナは檜山家の女性達をチーム[フレイム]のメンバーに引き渡しをしていたがドレアの連絡を受けてここまでやって来た。


「悪いわね。少し不味い事になってしまったわ」

「一体なにが?」

「後で話すわ。今から私は山梨に向かうからこの二人の対処を頼めるかしら?」


ドレアは木山ゲンマ、可憐の二人の対処をルーナに頼む。


「分かりました。終わり次第私も向かいます。浴衣と八重も直ぐに合流出来ると思うので」

「任せるわ」


ドレアは転移魔法により姿を消す。

行き先は山梨と言っていたから奇襲した場所だとルーナ認識していた。

合流するにはドレアに頼まれたこの二人の対処をしないと動けない。

しかし、ルーナに焦りはない。

対処は始末しろと解釈出来る。もしもこの問題に大抵の人間は頭を抱えるだろう。始末と言っても様々方法が存在する。まず簡単に出来るのは首を締め付ける事だ。道具を必要とせずに思い立ったら直ぐに出来る為一番最初に思い浮かぶ方法だ。

次に武器を使用する方法だ。

しかし、ルーナには武器が無い。

その為、ルーナが選ぶ選択肢は首を締めつけるのではなく、更なる選択肢の能力を使う事を選んだ。

ルーナの能力がこう言った状況で一番光輝く。

ルーナの能力は拷問器具ギブ・パニッシュメントは様々な拷問道具を出現させる事が出来る能力だ。

二人の男女を殺すことは難しい事では無い。

鎖、首輪等を使って首を絞めて殺せる。拷問道具を使って殺す事は幾つも思い浮かぶが時間がかかってしまう。

ルーナの頭には早く、ドレアの元に行く事だけがある。

その為、確実に殺せて早く出来るものを選択する必要がある。


「ルーナちゃん」


ルーナは自身の名前を呼ばれ、振り返る。

そこには浴衣、八重の二人が立っていた。浴衣の転移魔法で移動していた様だ。ここに居る二人の処理を任されたのはルーナだ。その為浴衣、八重の二人に手伝って貰おうとは思っていない。

思っているのはこの二人を山梨に向かわせる事だけだ。


「話している暇はないわ。今すぐに山梨に行って」


ルーナの指示に浴衣と八重は直ぐに移動をする様子が無い。


「どうしたの?」


ルーナは聞いてみた。何故この二人は動こうとしない。

答えたのは浴衣だった。


「大丈夫だよルーナちゃん。玲愛ちゃんはとっても強いんだよ」


浴衣の目に嘘は無い。それは八重もだ。

数日前の任務の事をルーナは思い返していた。

三人で大阪まで行って全てを玲愛一人と言っても間違いでは無いほどの活躍をしたとルーナはドレアから聞いていた。

その為、山梨は玲愛と琴音の二人に任せる事にするとドレアは言っていた。

しかし、ドレアは皆に告げる事無くルーナ一人に話していた。

玲愛と言う一人の少女に何故ドレアは肩入れするのか?

ルーナが分かるのは二人が能力でありながら覚醒した事位だ。

しかし、ドレアの行動から察するに不味い状況になっている可能性がある。


「浴衣、八重行きなさい……早く」


ルーナは怒鳴り付ける様に叫ぶ。

浴衣、八重は慌てて移動を開始する。

ルーナのこの判断が物語を加速させる。


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