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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第1章 絶対零度(アブソリュート・ゼロ)
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第838話 ジェネシス・ワーデル

「……世界にアメリカの恥を晒すこともあり得ますよ」

「それは無い。マーク・レベレスタが居る限り」


総指揮官のその言葉を否定することはレイチェルには出来なかった。

それはイザベラ、ジェームズも同様だった。それだけ、マーク・レベレスタの力は絶大である。


「……話はもう終わりか?」


その場に黒髪に眼鏡を掛け、白衣を着たアメリカ軍の大将の一人ジェネシス・ワーデルが現れる。


「……足音は聞こえなかったけど、いつ来たの?」


イザベラはどんな時でも神経を張り巡らせており、足音のみで人物像を把握したり、距離を把握する事が出来るイザベラが足音に気づかない訳が無い。イザベラ自身もジェネシスの登場は予測しておらず、確認をする。


「ゲートを潜っただけだ」


あらゆる扉の解放者(ゲート・リベレーター)それがジェネシスの異能である。その異能はどんな場所でも、扉を造り開く事が出来る。

人間にその扉を造り開ければ、その人間の内分覗く事が出来、直接心臓を握り潰す事等も出来る。人間の頭に扉を造り開けばその人間の考えが分かったりする。扉の創造には制限は存在せず、時空を越える扉を造ることも可能であり、アメリカ軍は宇宙と繋がった扉を複数所有しており、宇宙の事に関しては、世界のどの国よりもアメリカが宇宙の関する情報等を独占で所有している。ジェネシスも宇宙に関する研究に携わっており、ジェネシスが所有している空間内には宇宙で起きた爆発やブラックホールがあり、その気になれば、その空間と繋がった扉を開く事で大規模な爆発やブラックホールをこの地球上で起こす事が可能となっている。


「……そう」

「イザベラは大将の器では無いと思うが、ここにいつまで置いておくつもりだ?」


ジェネシスのその言葉にレイチェルが反応する。


「……置いておく?物みたいな言いようね」

「そう言っているつもりだが」

「……ふざけないで」


イザベラはこれ以上二人が衝突しない様に行動する。


「もう良いわ。ジェネシスの言う通り、ここで退出するわ」

「……地下シェルター入り口の警護を任せる」


総指揮官のその言葉を受け入れたイザベラは退出と共に地下シェルターへと向かう。


「これで満足かしら?」


席についたジェネシスとレイチェルは再び衝突していた。


「二人とも落ち着きませんか。この場は裏切ったアレックス、及びチーム[バベル]の対処についてのみで話しませんか?」


今まで黙っていたジェームズは二人を宥めると共に本題へと移行しようとしていた。そんなジェームズの提案を受け入れた総指揮官の口が開く。


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