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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第6章 氷神の束縛(コールド・ゲージ)
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第824話氷神の束縛(コールド・ゲージ)

「それでどうやって、アメリカに行くつもりなんだ?」


弟である氷にアメリカに行くことを進められ、元に行くことになった紫音はアメリカへ移動方法を尋ねた。

お互いに氷系統の異能であり、アメリカへ簡単に移動することは出来ない。


「橘強絶が所持している自家用ジェットを貸してくれるとよ」

「……運転出来るのか?」


自身は勿論運転の技術が無いため、紫音は氷へと尋ねる。しかし、氷が運転出来るとは思えなかった。


「出来るわけ無いだろ。運転する奴はここに連れてくるとよ」

「……そうだよね」

「……一つ聞いておくが、上原氷雪は何が目的なんだ?」

「悪い事をするわけでは無いと思うよ」

「妹から能力を奪おうとしている男だぞ」


氷が紫音に掴みかかろうとした時、氷の周囲は氷の鉄格子に囲まれる。

氷の鉄格子を見て、紫音は誰の仕業か理解する。


「上原凍結」


紫音は突然現れた凍結に目を向けると、警戒心を強める。

上原凍結は管理する神(マネジメント・ゴッド)の傘下のチーム[プロダクション]のリーダーディジーに造られた存在であり、現在は上原家で生活している人物である。

そして何よりも氷川の伝統によって、氷神の花畑(コールド・ガーデン)暴滅氷神竜タイラント・ブリザードを継承していくその過程で、紫音と氷が受け継いだ事もあり、二人が元々持っていた異能は抜かれ、その変わりに氷川が代々受け継いできた氷神の花畑(コールド・ガーデン)は紫音に、暴滅氷竜神タイラント・ブリザードは氷に受け継がれている。


「……俺の元々の異能を当たり前の様に使うな。上原凍結!」

「威勢だけは相変わらずだな。氷川氷。この異能は元はお前のものだ。ならば、理解出来るだろう。氷神の拘束(コールド・ゲージ)に捕らわれた者は出る事が出来ない」


凍結のその言葉に紫音は直ぐ様反論する。


「出るが出来ないと言う話は少し、違うな。氷神の拘束(コールド・ゲージ)は内部の破壊を受け付けないのであって、外から攻撃なら破壊が可能だ。それが分からない程、愚かではあるまい」

「理解している」

「なら、何故僕も閉じ込めなかった?」

「お前には話があるからだ」

「閉じ込めても出来るだろう?」

「……最悪、戦闘しても構わないと思ったからだ」

「出来るだけ、戦わない方向で進めたい。それで、話とは?」

「氷雪様についてだ」

「……氷月の病気はそこまで進行しているのか?」

「……氷雪様は死ぬ前に氷月様の能力を受け継ぐつもりだ。それはお前も分かっているだろう?」

「それが氷雪の能力向上(レベルアップ)による力か?」

「そうだ。と、言っても、相手の合意があってこそだ」

「……では、今までも無理矢理やった事は無いのか?」




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