第82話 奇襲作戦開始
私達は新たな作戦通り行動を開始した。ドレアさんの転移魔法の移動後、檜山家、木山家が集まっているとされる檜山家にたどり着いた。
先ずは浴衣ちゃんの造り直しで地面を沼地変えた。
直ぐ様、ルーナさんの拷問器具によって家中を覆う程の切断機を無数に出現させる。
空中に現れた切断機は真っ逆さまに落ちていく。
家や沼地に落ちていくなか、大きな火柱によって溶かされた切断機もあった。
私の役目はここからだ。
ドレアさんの予想通り壊れた家から数人の人間が出てくる。
私は神の義手を発動させ、沼地を手に変えて、出てきた人間を握り潰す。沼地の為出てきた人間の足は沼にはまり動けず、更に私の神の義手で握り潰す。
家の中からまだ人が出てくる。
「浴衣、今すぐに元に戻しなさい」
「了解だよ」
ドレアさんの指示通り浴衣ちゃんは沼地から普通の地面に戻す。
造り直しなら簡単に出来てしまう。
これにより沼地は普通の地面となった。檜山家、木山家の人間は沼地に足がはまっていた為、普通の地面に戻った時に地面に食い込んだ状態になっている。
ついでに私の神の義手も沼地を元に作られていた為、普通の地面に戻った。地面から伸ばしている為動けるはずも無い。
今の所ドレアさんの作戦通りに進んでいる。
このまま作戦通りに行けば良いけど……
八重ちゃん、浴衣ちゃん、ルーナさんは八重ちゃんの能力黒影の槍によって影の移動を開始している。
八重ちゃん、浴衣ちゃん、ルーナさんの三人は影からの攻撃をする役目、私と琴音さんとドレアさんは外に出てきた人の相手をする事になっている。
私と琴音さん、ドレアさんの三人は壊れた家の目の前に立つ。
月明かりが照らすこの場所にこれから激しい戦いが始まるとは思えない程の静けさが漂う。
「玲愛、琴音気を引き引き締めなさい」
辺りには私の能力によって動けなくなった人達とそれから逃れた人が居た。
男の人が目立つが、女の人も居る。
「二人とも分かっていると思うけど、女は生け捕りよ。女を気絶させ次第、壁の影に運びなさい」
影?
八重ちゃん達は壁の影に居るのかな?
八重ちゃんの能力、黒影の槍は自信の影で移動、出入りが出来る能力で、大きな影に重なればその影にも干渉出来るため、女性達を影に入れるのかな?
ドレアさんに聞いている時間は無い。
私が出来る事をするんだ。