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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第5章 穢れなき聖剣(オートクレール)
808/1033

第808話 精神世界にて

自問自答の穢れなき聖剣(オートクレール)に刺された廉は光に包まれた空間に居た。


「……ここは」

「お前の精神世界だ」


廉は声のする方向へ向き、声の主の姿を確認をする。

そこには廉に似た姿の人間が居た。しかし、似ているのは顔のみであり、声は穢れなき聖剣(オートクレール)から聞こえたものであった。


穢れなき聖剣(オートクレール)なのか?」

「どうだろうな。自問自答の果てにて、己の進むべき道を決めるが良い」

「ローランもこれで正気を取り戻したのか。良いぜ。で、何をしたら良いんだ?」

「……簡単な事だ。俺と戦って貰う。ルールも無く、時間制限も無い。持てる全てをぶつけろ!」


廉に良く似た存在は右手から炎を放出させ、降炎魔神剣(レヴァンティン)を手にする。


「それって……」

降炎魔神剣(レヴァンティン)だ。記憶を失ったお前の異能は変化したがな」

「……異能は思いによって、力を引き出せると言われている。……失った記憶に何かあるのか?」

「問題はそこではない。お前が一方的に引き出しているのみだ。お前はレヴァンティンにもうすぐ寄り添え」

「……やってみる」


廉はアドバイス通りに異能を発動させる。

しかし、出現したのは炎神の魔剣レヴァンティン・ソードであった。


「……くそっ」


廉は思い通りに行かず、その悔しさを声に漏らしていた。


「……行くぞ」


廉に似た存在は急に廉に近づき、降炎魔神剣(レヴァンティン)を振るう。廉は慌てて、炎神の魔剣レヴァンティン・ソードで防いで見せた。


「……本来のレヴァンティンじゃあ無くても良いのかよ」

「何度やっても同じだ。戦いの中で悟るが良い。レヴァンティンの力を」


廉に似た存在は降炎魔神剣(レヴァンティン)の赤い炎を黒い色の炎へと変化させていた。


「……覚醒」

「そうだ。降炎魔神剣(レヴァンティン)はこれより、深炎魔神剣レヴァンティン・アビスとなる」

「……負けるかよ」


廉に似た存在に対抗する様に廉は炎神の魔剣レヴァンティン・ソードを覚醒させ、赤い炎から黒い色の炎へと変化させ、黒炎神の魔剣レヴァンティン・ダークネスへと覚醒させる。


「……それで引き出したと言えるか?」


廉に似た存在は深炎魔神剣レヴァンティン・アビスから放出している黒い色の炎を更に増加させ、廉の黒炎神の魔剣レヴァンティン・ダークネスを呑み込む。


「……体内に宿していた神器の破損、喪失は持ち主に精神的なダメージとしてリンクする。破損なら、精神深くにダメージを与えるが、喪失は魂もろとも喪失する」


廉に似た存在の言う通りで、廉の顔から精気が失われていた。


「木山廉。ここから這い上がれ」


ーーーーーーーーーーーー


(ここは何処だ?)


廉はまるで黒い海の底の様な場所で動けず、ただその場に居た。


(俺は誰だ?)


廉はその場が何処かだけでなく、自身の存在まで認識が出来ていなかった。

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