表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
780/1033

第780話 霧の拡散(ミスト・ディフュージョン)

「……それはどうでしょう?スカーレットの一撃は勝負を一瞬で決める事は出来るでしょう。でも、当てる事はまず出来ません」

「言い切るのか?アメリカの大将の一人なんだろう?」

「はい。それでもです。幻魔は触れる事すら出来ないと言われる程攻撃を当てるのが困難な相手です。幻覚で自身の姿を隠し、霧の拡散ミスト・ディフュージョンによって、体を霧へと変化するその体に攻撃をヒットさせるのは難しいです」


秋人のその言葉を受け、攻撃を避けられたスカーレットが不機嫌そうに近寄ってくる。


「ではなにかしら、貴方なら幻魔に攻撃を当てられるのかしら?」

「……体力やエネルギーの吸収位は……攻撃を当てずとも勝利する方法はあります」

「聞こうかしら」

「リーダーの吸収です」

「リーダー?」

「いずれ、[レジスタンス]を率いる木山廉なら、あの霧を吸収することが出来ます」

「……幻覚はどうするの?」

「リーダーは魔属性を一切受けない体質ですから、問題有りません」


断言した秋人に廉は近づく。


「頼りにしてくれるのは嬉しいけど、魔属性を一切って言っても、多少は食らうと思うけど」

「そうなんですか?」

「昔の俺はどうだったんだ?」

「俺の能力も魔属性なんですけど、一切受け付けていなかったですよ。もしかしたら、記憶を失って、魔属性を一切受けない体質と異能が変化したのかもしれません」

「……マジか……幻魔の霧を吸収出来ないかもな」

「……スカーレットに訂正してきます」

「悪いな」


廉とのその会話を受け、秋人はスカーレットに駆け寄り


「さっきの話は聞かなかった事にしてくれ」

「……えっ?」

「昔のリーダーなら、幻魔ぐらい倒せたが……記憶を失った事もあって、無理な可能性がある」

「……大したリーダーね」

「なんだと?」

「……とにかく、幻魔に有効な攻撃手段を模索しましょう」

「了解した」

「そこで提案があるのだけど」

「……聞こう」

「男子と女子で分かれ、二手で攻めない?」

「(……確かにその方が効率が良いか。俺としてもリーダーと組めるなら、文句は無い)分かった。それで構わない」


スカーレットは秋人から直ぐに離脱すると、彩美、ドレアと共に転移魔法でどこかへと転移した。


(どこへ行った?)


移動場所も告げられなかった秋人のその疑問は当然なものだろう。

秋人は一人残した廉の元へと駆け寄る。


「悪いな。昔の俺なら、こんな事にはなってなかったんだよな」

「……そうかもしれません。でも、それを今言っても、変えようの無いことです。今のリーダーで変えられる事をしましょう」








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ