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第775話 男二人

スカーレットの言う通り、ミスターXが皆と合流するのに、一分もかからなかった。

黒い髪に黒いオーラで形作られた仮面を付けたその男の登場にその場に居た者達は言葉を選んでいた。

ミスターXと言う人物について知っている事はチーム[ダイヤ]のリーダーだけと言っても過言ではなく、この場における最適な言葉が見つけられず、戸惑っていると、それを察したのかミスターXは自ら話しかけた。


「初めまして……って言っても一人は二年ぶりの再会だけど、それはさておき、幻魔討伐を頑張りましょう」

「ええ、頑張りましょう。それで二年ぶりの再会とは?」

「……覚えはいないかもしれませんが、お久しぶりです。木山廉……まぁ、リーダーと勝手に呼んでいるのですが、構いませんか?」


急に話を振られた廉は戸惑いながら、自身を指差し


「俺?」

「はい」


二年ぶりの再会と言う二人と知ったスカーレットは直ぐ様、行動に移す。


「積もる話しもあるでしょう。幻魔が来るまでは、男女で分かれましょうか?」


スカーレットのその提案にミスターXは直ぐ様返答する。


「それは有難い。話したいことも聞きたい事もあるから」

「そう。それではごゆっくり」


スカーレットはドレア、彩美の背を手で押しながら、廉、ミスターXから距離を取る。


(……こんな、得体の知れない男を二人にされても……でも、俺が失った記憶を知っているかも)


廉は不安を感じながらも、少しばかりの希望を見出だしていた。


「……えっと、俺は自己紹介しなくても、知られているんですよね?」

「必要有りませんよ。それと同い年で同じ山梨県民なのですから、敬語は使わなくても良いんですよ」

「……そう言われても、貴方も敬語ですけど」

「それは、当然な事ですよ。目上の者には敬語を使う者ですよ」

「……目上なの?俺」

「リーダーは俺にとって、全てを変えて暮れた人ですから」

「……そう言われても、記憶が無いんだよな」

「……ですから、記憶が戻ってからでも構いません。[レジスタンス]を率いるのは」

「……[レジスタンス]?」

「あらゆるものを開放させる事を目的とした組織です。今は俺がまとめていますが、リーダーにその気があるなら、直ぐに譲りますが」

「そんな事を言われても、その気はないよ」

「でも、リーダーはやると言われる時が来ますよ」

「その確証は?」

「俺の信じるリーダーなら、そうなると思いましたから」

「あんたにとって、俺は一体」

「……俺の人生観を変えてくれた人ですよ」





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