第756話 フランスの状況
チーム[メメントモリ]が送り込んだ黒いオーラで造られた存在の対処を終えたチーム[円卓の騎士団]の活躍は世界中に知られる事になる。
そして、それと同時にアルフレッドの裏切りやチーム[メメントモリ]が造った黒いオーラが肉体と認識されるレベルの人間を産み出し、チーム[円卓の騎士団]のメンバーとして存在していた事などが露見してしまう。
それでも、残されたチーム[円卓の騎士団]の活躍よって、その失態を帳消しに至った。
その後、イギリスには敵戦力が居なくなった事によって、フランス、イタリアの二カ国に増援を送り込む。
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ーフランスー
フランスはチーム[ナイトメア]のメンバー全員が侵入を果たしており、安全な地帯がないと言える程の戦いが繰り広げられていた。
そんな中、フランス最強と言われる実力者であるオリヴィエ・シュヴァリエの居るこの場所だけは違った。
オリヴィアはチーム[ナイトメア]のメンバーを動けなくするだけに留め、最後の手柄を全てフランスの兵士達に譲っていた。
オリヴィアのこの行動によって、出世、世の中に名を馳せる者が続出する。
例えば、ジャンヌ・ストラーダもその内の一人である。
「……見事だよ」
敵を倒したジャンヌにオリヴィアは優しく語りかける。
しかし、ジャンヌはどこか不満げな表情であった。
「師匠、私がしているのは、動けなくなっただけの人間を斬っているだけです」
「……そうだね。君達には戦場の厳しさよりも、戦場で生き抜く力を身につけて欲しいからね」
「だったら、敵を瀕死の状態で私達に押し付けないで貰えませんか?」
「……君も少しずつ気がついているんだろ?徐々に攻撃を緩めているんだ。と、言っても君達に戦わせる訳にはいかないけどね」
「……師匠、少しは休んで下さい」
「敵が居なくなったらね」
「手助けしますよ」
「頼りにしているよ」
ジャンヌはオリヴィエから少し離れ、オリヴィア同様に敵を完全に倒す事は無く、最後の手柄は他人に譲る形を取った。
チーム[ナイトメア]の副リーダー、金髪で、細目の女性カロス・イーリスは上空で不自然に立ちながら、微笑んでいた。
「……気づかれたか」
上空に居たカロスに気がついたジャンヌは敵を倒しながら、睨み付ける。
しかし、地上の敵が居ることもあって、カロスへ攻撃が出来ずに居た。
ジャンヌはカロスの存在を皆に伝えようと回りを見ようとした時にオリヴィエと目が合う。オリヴィエは全てを察して居るような様子からカロスをの存在を認識しながらもオリヴィエは地上の敵から全滅に力を入れていた。
ジャンヌはそのオリヴィエの考えを尊重して、地上の敵から倒す事にした。




