第732話 フランス五大部隊
「確か、その部隊以外にもありましたよね」
「あぁ、フランス五大部隊で全て部隊名にスターが含まれており、ジャンヌ・ストラーダも一つの部隊を率いている」
「そうでしたっけ?」
「教えてやる。覚えておけ……フランスに居る以上覚えて貰わないと、今後の任務に」
「でも、今回の任務には関係無いかも」
「嫌、ある。部隊が現れたら、その部隊の説明をしないとならないだろう?」
武田は雲雷に顔を近づけ、NOとは言わせない様な雰囲気と眼力で雲雷に訴えかける。
「そうですね。お願いします」
「そうだろ。では、フランス第一部隊[スターゲイザー]。フランス最強の男と言われるローラン・アルガストが率いる部隊でこの部隊はローラン、又はフランス政府のみが動かす事が出来る部隊であり、この部隊が出れば解決率は98%を軽く越えると言われている。次はフランス第二部隊[スターレイン]。フランスの騎士団のみで結成された部隊だ。率いているのはオリヴィエ・シュヴァリエ。その剣術は世界でもトップクラスと言われている。次はフランス第三部隊[スターマイン]女性のみを集めた部隊で部隊長はジャンヌ・ストラーダ。次はフランス第四部隊[スターゲイル]主にフランスの治安を取り締まっている部隊長はダニエル・ルグラン。次は第五部隊[スターレムナント]この部隊は情報管理を主に行っている。率いているのはアメリー・カースだ。せめて、これぐらいのは把握して貰おう」
「はい。分かりました」
即答した雲雷だったが、全てを覚えられてはおらず、その話題から早く逃れようと、考えていた。
「立花雲雷。この護衛任務は成功させる」
「護衛は武田さんの専門ですから……気合いが入るのは分かりますが、少し落ち着いて」
「何を言っている。気合いが入るのは当然。この程度の護衛が出来ずして、木山廉を再び護衛する時、俺は今度こそ完璧に守り、隣で共に戦う男へとなる」
武田のそのやる気は雲雷がついて行ける訳もなく、呆れていた。
(出たよ。武田さんの廉の兄貴を守りたい病が)
木山廉の話、護衛の話となると武田のやる気は最高に達する。
そして、この様な状態を雲雷は廉を守りたい病と呼んでいる。これは雲雷が個人的に言っているだけで他の[レジスタンス]メンバーの誰かが呼んでいる物ではない。
「そうですね。頑張って護衛しましょう」
「そのやる気伝わってくるぞ。お前も春夏冬秋人を守りたいと思うだろ?」
「兄貴はもう俺が守る様な存在ではないですよ。今はミスターX……雲の上の様な存在ですよ」