第720話チーム[レジェンダリー]
「お前の様な小物に用は無い」
「小物ですか?アーサー・ペンドラゴンは現実世界では強者だと聞いています。その情報を元に作られた私の強さはかなりのものだと自負しておりますよ」
「……バカを言え、現実に居るアーサー・グラフェリオンとは違いお前はエクスカリバーを持ていないだろう?」
「……それはNo.2のチーム[レジェンダリー]は現実世界の伝説となった人物を元に作られたもので組織されたチームですよ。No.1のあのチームは現実に伝説級の神器、人物を残す事に決めているそうですから、私がエクスカリバーを手にすることは出来ませんよ」
「どうでも良い。現実世界でアーサーを名乗り、エクスカリバーを所持するアーサーは現実世界のみで十分だ。お前レベルでは俺様もアーサー・グラフェリオンにも勝てねぇよ」
「覚えておきましょう。……こちらの世界のゼウスとは会われますか?」
「……誰……それ?」
「……分かりました。あのお方に会われるなら、あの場所に居ますよ」
「そうか」
ゼウスはとある丘の上に到着すると、一人の男を見つけた。
「久しぶりだな」
「ゼウス……ここにもう来る事は無いと思っていたよ。管理する神の中でもNo.10~No.1を与えられるチームリーダーのみがここに出入りが出来るが、最近ではNo.5~No.1にするそうだ」
「ならば、問題あるまい俺様が率いるチーム[オリュンポス]はNo.3だ」
「そうだね。でも、君がここが嫌いだろ」
「好きにはなれそうには無いな」
「……それでも、止めるつもりは無いからね」
「一つ聞くが、ここで作られた伝説の人物を造り事には疑問は無いが、何故、現実世界で伝説の人物を名を残している?」
「……武器等も継承しているよ。ゼウス、No.1のあのチームはとんでも無いことを考えている。契約を結んだ事によって、話す事は出来ないが……世界でも滅ぼすつもりなのかな?」
「知らねぇよ。俺様はそんな事を答える必要は無い。木山廉についてだ!」
「降炎魔神剣の事か?」
「木山廉の異能の神器だろう?俺様が言っているのはその適合者である持ち主についてだ」
「……彼は強い、だからこそ一度力を弱めたんですよ」
「その必要があるのか?」
「あるよ。上からの命令を聞いた限り、木山廉の降炎魔神剣は記憶を失った状況でその力を発揮するらしい」
「……一つだけ言っておく、木山廉は俺様のお気に入りだ。誰も手を出すことは許さない」
ゼウスは作られた街、作られた伝説級の人間達を見て、ただ思う
「……管理する神はどこに向かっているんだ?」