第708話 [レジスタンス]参戦
「……ここでお前の人生は……終了だ!」
雷と化した体のまま、ゼウスは右手を五郎に向ける。
すると、直ぐ様、五郎の頭上から落雷が正確に落ちる。
反応すら、出来なかった五郎は落雷に直撃する。ゼウスは落雷に留まらず、続けざまに蹴りを入れる。その蹴りは全身雷と化したゼウスの蹴りは落雷よりも早く、威力のある蹴りとなって、五郎を襲った。
「……この程度の戦力しか無いのに、俺様を敵に回そうと思えたな。そこに隠れている連中も自殺志願者か?」
ゼウスは瓦礫に隠れる人間達に呼び掛ける。
「隠れているのは、無理か。次は俺達が相手してやるよ」
[レジスタンス]を率いる立花雲雷はゼウスの目の前に立つ。
そんな雲雷に続いて、[レジスタンス]のメンバー達も姿を表す。
「数に頼れば俺様に勝てると?」
「俺達の連携を見てから、言って貰おう」
ゼウスの後方に居る四人の少女は幻覚、地面操作、未来予知、重力操作を駆使して、ゼウスに挑むものの、未来予知の能力者のである少女は声を荒げる。
「逃げて!」
その少女の叫びを受け、[レジスタンス]のメンバー達は回避を始める。
「……俺様の前に立ち塞がる者は全て、消える事になる」
ゼウスは地面へと己の拳を激しく殴り付けると、ゼウスによって、破壊された建物や地面等が動き始めると、津波の様に高く上上がると、一瞬にして土砂崩れの様になだれ始める。
「皆大丈夫か?」
ゼウスが起こした土砂崩れから逃れた雲雷は[レジスタンス]メンバーの安否を確認する。雲雷が[レジスタンス]のメンバーを瓦礫の山から探そうと動き出そうとしたその時、吹雪が吹き始める。そんな中、雲雷がゼウスの姿を捉えると、ゼウスの周りを中心として、大量の雪が出現すると、その雪は雪崩の様にして、土砂崩れの上に覆い被さる様にして、広がっていく。
「……一人、残っているな」
「良く分かったな」
雲雷はゼウスの目の前に堂々と立ち塞がる。
ゼウスは吹雪を止め、下半身をタイフーンへと変換させ、空へと舞い上がる。地上に残された雲雷はタイフーンの風に立っていることも出来ずに倒れ込んで居た。
「お前を片付けて、ゲンマ、エンマを殺さねぇとな」
下半身がタイフーン、上半身を雷と化したゼウスは両手から迸る雷を突風で動けずに居る雲雷へ向けて、放つ。
「……神器に救われたか」
ゼウスは雲雷の手元にある雷を帯びた剣を見て、確信を持って告げる。
雲雷の手元にある雷鳴雷轟はダメージを吸収して、雷を蓄積する神器である。




