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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第3章 滅びを告げる銀狼(フェンリル)
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第678話 神殺しの狼(ヴァナルガンド)

ベルセルクは手に持っていたフェンリルの体の一部を食べ終わる。

すると、ベルセルクの体は突然巨大化し、二足歩行のフェンリルと化した。


「人間がフェンリルになるだと?」


アレクサンダーはベルセルクが能力喰い(のうりょくぐらい)の能力者であることは知っていたが、現在のベルセルクの姿は能力喰い(のうりょくぐらい)では説明の出来ない事だ。そんなアレクサンダーを見たパラスは面白いそうに語り出す。


「……それほど、理解出来ないのかね?ベルセルクはとある少年を食べ獣神変化(ビースト・チェンジ)の能力を得ている」

獣神変化(ビースト・チェンジ)……獣に変化する能力……獣属性は希少なものだったな」

「そうさ。ベルセルクは野島大河を食べることでその能力を得たのさ」

「……そうか。その能力を使って、自在に姿を変化させたのか」

神殺しの狼(ヴァナルガンド)……神の天敵さ」

「……神キラーか」


その状況を理解したアレクサンダーはその場を離脱する。

そんなアレクサンダーを寂しげな表情でパラスは見送る。


「残念だよ。エクスカリバーのデータが欲しかったが……今回は諦めよう。それにして、フェンリルの警護の意味を成さないと理解した途端に撤退とは、見事な判断だな」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「……ルーカス」


アレクサンダーは出口へと向かうその途中で部下であるルーカスと出会う。

しかし、ルーカスは地下廊下の護衛をしていた事はアレクサンダーは理解していた。しかし、現在のルーカスは逃げる様にして、フェンリルが居た場所へと向かい走っていた。


「リーダー。こんな所で何を?」


ルーカスはフェンリルの部屋の前で護衛をしていた筈のアレクサンダーが出口へと向かい走ってきた事に戸惑っていた。


「……フェンリルは喰われてしまった。フェンリルの部屋からパラス・スケールと名乗る男が現れた。詳しい説明は後でする。今は撤退だ!見方の位置は分かるか?」

「はい。感知出来てます」

「それでは、転移魔法で移動を頼む」

「はい」


ルーカスはアレクサンダーの指示通り、転移魔法を使用してその場から見方のみを連れ出す事に成功した。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「ドラゴ。貴女が私の目の前に現れるとは……何年ぶりですか?」

「……一年ぶりですかね。アーサーもそれぐらいだろ?」


ドラゴはエリザベス女王の隣で護衛を続けるアーサーへと話を向ける。


「……僕の事はどうでも良いだろう。それよりもアレクサンダーは何故報告に来ない?」

「失態したからだろ。目の前でフェンリルをベルセルク・フルベルクに喰われているんだからな」

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