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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第3章 滅びを告げる銀狼(フェンリル)
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第677話 解き放たれるフェンリル

「それが誇りだ。この誇りをかけて、倒して見せる」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


フェンリルが捕らわれるこの場所でとある人物が出現する。

その人物はフェンリルの口の中から現れた。


「……何者だ?口の中から現れるとは」


口の中に異変を感じたフェンリルが噛み殺そうとしたものの、それが出来ない事に驚くと、共に現れた人物が思いの外弱々しく、痩せ細った事がフェンリルを更に動揺させた。


「……お前を造った者だよ。造った者は裏切れない様にするのは、創造者として当然の義務とは思わんか?」

「……ふざけた事を」

「お前はチーム[ヴァルハラ]に渡す事にした。お前の代用はハティとスコルが出来たからな」

「何を言っている?」

「チーム[ヴァルハラ]の提案は魅力的なものだった。その交換条件として、フェンリルお前を引き渡す」


その男は魔法の鎖(グレイプニル)を手で触れると、消滅させた。

自由の身となったフェンリルはその男目掛け、鋭き爪で襲いかかる。

しかし、フェンリルのその攻撃はその男の目の前で停止する。


「……産みの親であるこのパラス・スケールに反逆は許されない」

「ふざけるな」

「……ベルセルク・フルベルクはもう部屋の目の前に居るようだ」


パラスはその部屋の扉に魔法陣を出現させると、その扉を破壊する。

その破壊によって、剣を交えていたアレクサンダーとジークフリードは距離を取る。


「……フェンリルの部屋が内側から破壊された?(……フェンリルは魔法の鎖(グレイプニル)で動けなくなっている。だとすると、フェンリル以外の誰かだな)」


アレクサンダーは冷静にフェンリル以外の誰かが、扉を破壊したと言う事実を見極める。


「……ほう。これがエクスカリバーか?」


部屋から出てきたパラスはアレクサンダーが手にしている偽王聖剣エクスカリバー・レプリカを物珍しそうに眺めながら告げる。


「誰だ?」

「パラス・スケールと名乗れば、君の理解は追い付くのかな?」

「……賢者の石を造った男だろ?」

「その通りさ」

「パラス・スケールが賢者の石を初めて造ったのは二世紀前の話だぞ」

「……何を語るよりも、目の前にある光景を信じたまえ」

「誰だろうと、関係ない。ここに居るジークフリード・アンサンブル、ベルセルク・フルベルク、パラス・スケールの三人はここで捕らえる」

「それは出来るのかな?」


パラスの目線の先をアレクサンダーは見つめ、驚愕した。

そこに居た筈のフェンリルの姿は無く、ベルセルクだけの姿があった。その場所には血が溢れ、ベルセルクの手はフェンリルの体の一部が握られていた。


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