第635話 元東京本部代表
元東京本部防衛局の地下施設にチーム[アブノーマル]のリーダー木山廉、副リーダーの佐倉紫音、メンバーの川上舞は居た。
黒髪の男ー廉は呼び出された理由も分からないまま、戸惑っていた。
「……東京本部が本部では失くなって、直ぐに呼び出される何てなんだろうな?(オリビア・カシーって奴が俺の精神世界にやって来た時に言っていた封魔って奴が関わっているのか?)」
疑問ばかりで正確な情報が分からないまま、廉と同じように黒髪の少女ー舞も戸惑っていた。
「でも、チーム[アブノーマル]の全員じゃあなくて、私達三人だけって事も何か関係しているのかな?」
舞のその言葉にヒント得た青髪の美少年ー紫音は口を開く。
「このタイミングや人選を選ぶような呼び方を考えると、噂されている。新たな本部を決める大会の出場者に選ばれたのかもしれないよ」
「本当か?紫音。でも、なんで俺達?」
「えっと、それは……僕にも分からないよ。そもそも、別の理由かもしれないし」
「……とにかく、待つしかないか」
「そうだね」
三人がその場で待っていると、水色の髪の二人の男がその部屋に入っていく。
「お前らは……」
廉はこの場に現れた二人を見て、動揺する。
その二人はチーム[ドミネーション]の元傘下にして、昨日まで廉達の敵だった二人だった。
「……元気そうだね」
紫音は入ってきた一人の男ー紫音の双子の弟である氷川氷へと話しかける。
「昨日、会ってるだろうが」
氷は照れを隠す様に冷たくつけ放つ。
「……ってゆうか、紫音に似てるよな。あの男」
「そうだよね」
廉は並んだ二人を見て、舞にそれを告げる。
そんな二人の少しずつ離れた場所に居たもう一人の男ー佐倉湊斗は二人の話に割って入っていく。
「それは二人は双子ですから」
湊斗のその言葉に思わず、二人は叫んでいた。
「「嘘だろ?(でしょ?)」」
「本当ですよ」
湊斗のその言葉を受け、並んでいる二人を見て、納得は出来た二人は冷静さを取り戻す。
(氷川氷は紫音がなんとかしたみたいだけど、佐倉湊斗は最後まで倒されなかったって言う話だから……強いよな多分)
湊斗を見つめる廉を見た舞は廉の耳元で囁く。
「……青森支部の二人がなんでここに居るんだろ?」
「確かに、新たな本部を決める大会は支部同士と元東京本部の戦いなのに」
二人の疑問は双子の弟と会話を終えた紫音が答えた。
「氷と湊斗さんは元東京本部防衛局強襲部隊に配属になったそうだよ」
「……つまり、東京本部の人間なんだな?」
「うん。元東京本部だけどね」




