第61話 女の子達
「案内するわね」
「はい。宜しくお願いします」
私とドレアさんはエレベーターに乗り、上に上がる。
扉が開いた。五階に何があるんだろう?
そこには女性が沢山居た。
「あぁドレアちゃん。お帰り」
「貴女はいつも元気ね。浴衣」
「それが私の良いところだよ」
青い髪で小柄な女の子がはしゃぎながらお出迎えしてくれた。
青い髪の子は私を見ると目を輝かせ、私に近づく。
「貴女、新入りの子?私、北見浴衣よろしく」
「うん。私は荒川玲愛よ……よろしくね」
浴衣ちゃんって呼べば良いのかな?
「浴衣、はしゃぎ過ぎよ」
長い黒髪の女の子がはしゃぐ浴衣ちゃんを静止される。
「ルーナちゃんはもっと元気の方が良いよ」
「遠慮します」
「何で?」
浴衣ちゃんと長い黒髪の女の子はいがみ合っている。
「いつもこんな感じよ」
隣に居たドレアさんは呆れた様に告げた。
「あのケンカしてるみたいなんですけど……」
浴衣ちゃんと長い黒髪の女の子は髪を引っ張り合っていた。
仲が悪いのかな?
「ケンカできる位の仲って事よ」
「止めないんですか?」
「必要無いわ。ほら」
ドレアさんは冷静だった。
そしていつの間にかケンカは終わっていた。
黒髪の女の子が浴衣ちゃんの後ろの襟を掴み、持ち上げていた。
まるで首根っこを掴まれた猫の様に大人しくなっていた。
黒髪の女の子は浴衣ちゃんの後ろの襟を掴んだまま、此方に向かってくる。
「全く、浴衣には躾が必要ね」
「必要無いもん」
「いいえ、たっぷりとしてあげる」
黒髪の女の子のその一言に浴衣ちゃんは青ざめる。
「待ってよ。ルーナちゃん。もうルーナちゃんの暗い性格の事は言わないから」
「……浴衣」
「ルーナ……ちゃん」
「確定!」
「確定?」
「お・し・お・き・よ」
黒髪の女の子は浴衣ちゃんに触れる。
浴衣ちゃんは一瞬で、手錠や鎖に縛られ、天井からぶら下がった状態になった。
私は天井に目を向ける。
天井からは鎖が真っ直ぐ伸びている。
「凄い」
「彼女はルーナ・アルジャナースよ」
「凄い能力ですね」
「彼女の能力は拷問器具自在に拷問道具を出す事が出来る能力。ルーナを余り怒らせないことね」
「はい。気をつけます」
ここに居るメンバーは女の子達はどんな理由でここに居るんだろう?
浴衣ちゃんとルーナさんはまだいがみ合っているし、私はどうしたら?
「ルーナ。そろそろ、下ろしなさい」
「ドレア様。しかし、浴衣は」
「浴衣にはお願いしたい事があるの」
「ドレア様が仰るなら」
ルーナさんはドレアさんに敬語で話すんだ。
「痛い」
ルーナさんの能力が解除され、浴衣ちゃんは床に落ちる。
「浴衣、ここの居るメンバーの紹介をお願いしても良いかしら」
「……うん。任せてよ。ドレアちゃん」
浴衣ちゃんは嬉しそうにはしゃいでいる。
「玲愛ちゃん、私がここのメンバーを紹介してあげるよ」
「う、うん。ありがとう、浴衣ちゃん」




