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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第5章 暴滅氷神竜(タイラント・ブリザード)
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第582話 氷神竜一線(ブリザード・ライン)

正宗の右肩に乗せていた(ひょう)の右手から放出されている冷気はみるみると氷竜を造り出す。


「……成す術も消え失せろ!氷神竜一線(ブリザード・ライン)


(ひょう)の右手から放たれた氷竜は正宗の肩を切断すると、離れた腕を氷で繋ぎ止めながらも止まる事なく、正宗の背後の壁を切断し、外まで伸びていく。

正宗の肩は切断され、腕を氷付けにされ、その上背後の壁まで一直線の氷によって、繋ぎ止められていた。


氷神竜一線(ブリザード・ライン)は氷竜放った瞬間から一線に動き、触れた物を切断しながら、動き続ける。お前の肩は切断され、その箇所は氷付けにされ、更に壁までその氷は伸びている。身動きも出来ないお前は何ももう詰んでいる」


(ひょう)は体中から氷竜を無数に出現させる。

その無数の氷竜は身動きが封じられた正宗の体中にかぶり付く。


氷神竜一線(ブリザード・ライン)がどういったものなのかは理解出来ているだろう?お前の体中に食らいついた全ての氷竜が同時にそれをやったら、どうなるかは……説明はしねぇよ。その身で理解しろ!」


正宗に食らいついた氷竜達はその箇所を切断しながら、止まる事なく、氷の床、壁、天井を切断していた。

その事によって、正宗の体の至る所は切断された所が氷によって、繋ぎ止められ、更にその箇所は氷が伸びており、氷の床、壁、天井に繋がっていた。


「……お前にはもう何もすることは許されない」

「可笑しな話だ。こんな姿になっても、痛みも生じる事なく、会話を続けられるとは思わなかったよ」

「それこそが、暴滅氷神竜タイラント・ブリザードだ。氷が溶けた時、破壊された時、繋ぎ止められた箇所は切断される。元に戻すには、俺を倒すしかねぇが……誰も俺を倒せない事から、お前は一生そのままだ。嫌、お前らと言っておく。そこの鎧もお前と同じ姿になって貰うからなぁ」


(ひょう)は自身のその言葉通り倒れ込むデュークの元へと向かっていく。


「……氷神竜一線(ブリザード・ライン)で、鎧の男を貫いて、剣士のあの男と氷を共有させるか」


(ひょう)は氷の床から氷竜を一体、出現させると倒れ込むデュークの首元を食らいつかせ、持ち上げる。

無防備なデュークの腹に、(ひょう)は氷竜を纏わせた右手を触れさせる。


「……氷神竜一線(ブリザード・ライン)!」


(ひょう)の右手から放たれた氷竜はデュークの腹を切断させ、切断箇所を氷で繋ぎ止めると、止まる事なく、氷竜は真っ直ぐ正宗のからだへと向かっていく。(ひょう)は何度もそれを繰り返した。


「……氷神竜一線(ブリザード・ライン)によって、お前たちの体は切断され、今は氷によって繋ぎ止められている。しかも、その氷は真っ直ぐお前たちの体と繋がっている」

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