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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第2章 氷の蒼玉 (アイス・サファイア)
543/1033

第543話 最後の言葉

「……なんだ?」

「……橘吉凶(たちばなきっきょう)が死んだ事によって、橘強絶(たちばなきょうぜつ)は動き出す。チーム[雷帝軍]は大きく動き出す」

「チーム[雷帝軍]って、橘強絶、上原氷雪、当麻総一朗、明神明の四人からなるチームの事か?」

「四人?そんな次元ではない。橘家、上原家、滅んだが当麻家、明神家全てが結集したチームだ」

「それが問題か?」

「裏の者までもが表舞台に出てきている。上原家の裏部隊をまとめる上原凍結(うえはらとうけつ)の名を聞けば、その危険度は分かるだろう?」

「一族の反逆者を処断している奴が表舞台に出てくるとは思えないが?」

「……そうでも無いさ。あいつらは東京本部の防御局の全てを管理し始めている」

「……何で、そんな事を俺に?」

「……東京本部の次は全国だからだ!」

「その内、山梨支部まで来るって事か?」

「あぁ、せいぜい、気を付けるんだな」


茂人は氷の蒼玉(アイス・サファイア)を発動させ、ズボンの右ポケットを鋭い氷の刃によって、破り去る。それによって、氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)が氷の上へと落下する。


「……お前は道を誤るなよ」


茂人のその言葉を最後に、己の身を氷の蒼玉(アイス・サファイア)で包み込む。


「……俺の道は誤る事はねぇよ。チーム[クリムゾン]にいる限り、チーム[クリムゾン]がある限り」


碧人はもう届く筈の無いその言葉を告げると、茂人が氷の上に落とした氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)を拾う為、歩き出す。

氷の上に落ちている氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)を拾い上げると、碧人は仁、五十嵐の元へと歩き始める。


「良いのかい?」


碧人が仁、五十嵐に合流して、直ぐに五十嵐は確認を取る。


「何がだ?」


五十嵐のその質問の意図を理解出来なかった碧人は尋ねる。


「石原茂人の事だ」

「……臓器の全てを凍らせられたら、何も出来ない」


碧人が何もしなかった理由を知るとそれ以上を事は控えた五十嵐と代わり、仁が碧人の元へと近寄る。


「……お前の本来の力、見せて貰った」

「昔に言ったろ?本来の力が戻れば、俺はお前よりも強いと」

「それはどうかな。俺の能力も進化する。それが能力向上(レベル・アップ)か覚醒なのかは分からないがな」

「……その時を楽しみにしておくよ。いつその時が来るのかは、分からんが」

「直ぐに来るさ。その力が無ければ、俺はあいつとの戦いに望めない」

「木山廉の事か?」

「あぁ」

「随分と木山廉を評価しているんだな。あの頃とは違い、お前の紅蓮の炎(クリムゾン・フレイム)の力も勿論だが、能力自体の扱い方はかなり上手くなっているだろ?」

「それだけでは、勝てない。相手は黒い炎を扱っていた」

「それでも、紅蓮の炎(クリムゾン・フレイム)の方が上だとおもうが」

「……今の所はなぁ」


仁のその言葉の意味を全く理解出来なかった碧人は、それ以上の追及を止めると、まだいる筈のチーム[ブリザード]のメンバー達の探索を提案する。

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