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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第2章 氷の蒼玉 (アイス・サファイア)
533/1033

第533話 石原厚美

氷の鋼鉄剣(アルマス)に握った厚美は氷に覆われた地面へと突き刺す。

それと同時に地面を覆っていた氷と、壁や天井に覆われた氷まで吸い込まれる様にして、氷の鋼鉄剣(アルマス)へと入り込んでいく。


「……はやり、氷の鋼鉄剣(アルマス)がある限り、氷の主導権は持っていかれるみたいだな」

「……これで貴方の氷の蒼玉(アイス・サファイア)は全て、吸収出来る。さらに」


厚美は氷の鋼鉄剣(アルマス)を茂人へ向け、突き出す。

それによって、吸収されていた氷の蒼玉(アイス・サファイア)が一瞬にして、放出される。


「……氷の鋼鉄剣(アルマス)を奪わないと、勝負にならないな」


自身の氷を吸収され、吸収した氷を自在に扱える氷の鋼鉄剣(アルマス)のその存在がある限り、勝負にならないと判断した茂人は厚美から氷の鋼鉄剣(アルマス)を奪う事を決める。

そんな茂人は迫り来る氷の鋼鉄剣(アルマス)から放たれたその氷を自身の能力である氷の蒼玉(アイス・サファイア)によって造り出された氷の壁によって防ぐ。


氷の鋼鉄剣(アルマス)が全ての氷を吸収して、放ち、その氷の特色に合わせた剣になると言っても、無敵な訳ではない」

「そうね。その通りよ。それが何?」

「……その弱点をつくだけだ」

「出来ないわ。何故なら、私の氷の魔水晶(アイス・クリスタル)氷の鋼鉄剣(アルマス)の相性はとても良いのよ」


厚美が握る氷の鋼鉄剣(アルマス)の刀身は水色から白い色へと変化していく。その白い色は紛れもなく、氷の魔水晶(アイス・クリスタル)の氷を取り込んだ証拠だった。


「見ての通り、氷の鋼鉄剣(アルマス)は私の異能を取り込んだわ。この意味が分かるかしら?」

「分かっているさ。だからこそ、それが欲しい」

「貴方には一生手に入らないものよ」

「手に入るさ。目の前にあるんだからな」

「意味の分からない事を」

「……石原家の当主の娘と言っても、氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)の全てを理解している訳では無いようだな」

「何が言いたいの?」


ポケットから氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)を取り出す。

そんな氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)を手にした茂人は厚美にその鏡を見せつける。


「……全ての氷に写ったものを見るだけがこの鏡の能力ではねぇよ。説明するよりも、見せたほうが良いな」


氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)の鏡に手を入れ込んだ茂人は不適な笑みを浮かべると、氷の魔鏡(アイス・ミラージュ)から手を抜くとその手には氷の鋼鉄剣(アルマス)の刀身を掴んでいた。

しかし、掴むと言っても手を切らない様にして持たれたその持ち方では、厚美との引っ張り合いには勝てないだろう。

だが、茂人のその強気な表情は崩れる事なく、掴まれたその手を放す。

それを離れた距離に居た厚美は鏡から刀身を抜こうとしたが、何の変化も起きなかった。

厚美は確認するように、氷の鋼鉄剣(アルマス)を見つめる。

刀身の半分は消えており、その半分は鏡から伸びていた。

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