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神が宿る世界で【プロット版】  作者: 斑鳩
第1章 氷神の刃(コールド・ブレード)
528/1033

第528話 氷の暴走と錬成術

氷で出来た津波を消滅させた二人の前に、氷花が現れる。


「また、偽物ですか?」


正宗のその問いに氷花は無言のまま、全身から氷を溢れ出させる。

そんな氷を見て、楠木は冥府邪剣(めいふじゃけん)を振るう。


「……こんな脆い氷では何も出来んぞ」

「……今回は別みたいですね。脆さは否定しませんが、氷は止まる事なく、出現を続けています」

「……本体も覚悟を決めたか。己の全てを賭け、全てを氷にして、攻撃している事から、ここで決めるつもりだな」


氷花の全身から出てくる氷を何度も、切断を繰り返す楠木、正宗の二人は終わりの見えない作業の連続を繰り返していた。

そんな二人の疲労を感じ取ったデュークは両手に魔力を集中させる。

その凄まじい魔力量に気づいた楠木、正宗は動揺する。


「何をしてやがる。そんな魔力を使ったら、転移魔法が使えなくなるだろうが」

「……逃げるにして、大事な仲間が死んだら意味を成さない。僕は守られるだけの存在では無い。これこそが、ここで唯一僕だけが、出来る事」

「……何が出来る?」

「……白魔術(オーバーライド):錬金術ー」

「……そんな事をしても無駄だ。連続して、出てくる氷を対処出来ない」

「……人の話を最後まで聞いて貰おう。僕がするのは白呪術(ハイパーライド)錬成術だ」

「お前ごときが出来る訳無いだろう」

「勝手に決めないで貰おう。これだけは誰にも譲れない。これだけは誰にも負けない」


デュークの両手に集まった魔力は白いオーラは白い蛇の様な姿へと変化していく。

そんなデュークの錬成術に背に感じながら、楠木、正宗は氷の切断を続けていた。

そんな最中、デュークの両手から白い蛇の様なそれは氷へと向かい、移動を開始する。白い蛇の様なそれが氷に触れると氷は水へと変化すると、白い蛇の様なものは氷花の体へとかぶりつく。

その瞬間、氷から水を出していた氷花の体からは何も出る事は無かった。

それを確認すると、正宗は名殺神剣(めいさつしんけん)を消す。


「良いのか?」

「はい。デュークによって、終わったのは確実ですよ」

「俺はまだ信用した訳では無い!」

「貴方はそうかもしれませんね」

「お前は違うと」

「はい。同じチーム[クリムゾン]の仲間ですから」

「……そうか。あいつは信用せんが、お前の言葉なら信じても良い」


楠木は冥府邪剣(めいふじゃけん)を消す。


「……彼女の体の仕組みを錬成術によって、少し変えました」

「変えた?」

「はい。少しの間、寝てもらいます」

「そうか。少し、本当に少しだけ助かった」

「それでどうするのですか?九十九六三四(つくもむさし)の元には行かないのですか?」

「行くわけねぇだろ。あいつは負けねえ」

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