第468話 氷付けの母親
「答える必要があるか?」
「青森支部でも実力者と言われ、暴滅氷神竜の異能力者でもある君の母親にも興味があるしね」
「……息子が母親を守りたいと思ってなにが悪い」
「何も、でも何故遺体を凍らせている?」
「来るべき時に放つ為だ!」
「……そう。その時はいつ訪れるのかな?」
「今は分からない。しかし、必ず訪れる」
「……分かった。君は母君は責任をもってチーム[ドミネーション]が守り抜く。残りのメンバーは明日までに決めてくれ。明日チーム[ドミネーション]は動き出す。覚えておいて」
チーム[ブリザード]にそう言い残した伊織は内藤の元へと歩いていく。
「内藤。行こうか」
(はい。伊織様)
内藤は部分移動を発動させ、伊織と自身を転移させる。
伊織と内藤が居なくなった控室ではチーム[ブリザード]のメンバー達が氷川の元へと駆け寄っていた。
「氷さん。本当に良いのですか?」
心配そうに氷川に話しかけたのは一番近くに居た石原茂人だった。
「……俺達が生き残っていくにはチーム[ブリザード]だけでは無理だ。それに東京本部でお前が起こした氷殺事件を揉み消すだけでもかなりの権力を振るった。これ以上は限界があるそれに……俺が母を守りたい様にお前らにも守りたいものがあるからこそ、チーム[ブリザード]に入ったのだろう?チーム[ドミネーション]へ俺は行く来ないものについては各自勝手にしろ!」
氷川はそう言い残すと控室を後にする。




