第458話 食事
芽以を定盛に預け終えた内藤は伊織が待つ食堂へとやって来た居た。
そんな内藤は伊織の姿を発見して、ゆっくりと歩きながら近づいていく。
伊織の元にやって来た内藤は伊織の食べている物を見て、戸惑う。
(……また、チーズですか?)
内藤は皿から溢れる程のそのチーズを見て、顔がひきつっていた。
チーズで覆われていた為、下には何があるか分からないが、とにかく伊織は毎回チーズを大量にかけて食べるその食べ方については毎回注意をするものの、改善される気配は全く無い。
「なんだい?」
(いえ、それほどチーズは旨いですか?)
「……君も随時携帯しているだろう?」
(確かにチーカマは持ち歩いていますが……)
「チーズは何でも合う様に出来ているんだよ」
(それはどうでしょう?)
「それよりも内藤お前も出かける前に腹ごしらえでもしたら、どうだ?」
(……では、そうさせて貰います)
内藤は直ぐに椅子に腰かけると提供していたチーカマを口に運ぶ。
「いつも、練り物ばかり食べているな」
(……はい。懐に忍ばさせる事も出来ますし……何よりも旨いです)
チーカマを食べ終えた内藤は懐から袋に入ったはんぺんを口に運ぶ。
(所であの少女は定盛様に預けても良かったのでしょうか?)
「……あの二人の相性は良いと思うよ」
(とてもそうは思えませんが)
「……定盛の爺さんは他人に厳しく、距離を取りたがる。しかし、認めた者に対しては別だ。あの少女なら、気に入られるよ」
(だと良いのですが……それで、ここはいつ出発するのですか?)
「食べ終えたら、行こう。試合が始まる前に会いたい人も居るからね」
(……誰ですか?)
「氷川氷だ」
(能力者育成機関高等部一年決戦に参加している青森支部代表のチーム[ブリザード]を率いる男ですよね?)
「あぁ、彼もまた能力者育成機関を敵に回している僕らの同士さ」
(……誘ったとして、彼は来るでしょうか?)
「来ないかもよ。内藤お前の予知はどうだ?」
(……断られます)
「……理由は?」
(青森支部に住まう彼は自身の異能によって造られたその氷の城の内部に彼が離れられない何かがある様です。そう彼は告げています)
「……行動を変えれば、未来も変わる。断られるとして、行くだけ行こうか」
(はい。伊織様)
二人は残りの料理を口に頬張ると椅子から立ち上がり、移動を開始する。
空飛ぶ高層ビルは伊織の能力、能力保管によって、魔法、能力、異能を与えられた施設であり、出入りは内藤を介さないと出来ない。その為二人は内藤の能力によって外へと移動を開始した。




